障子・ふすま・内部ドアのお手入れポイント
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材質の特徴に合わせて掃除やお手入れを
内部建具は、木材を使用していることが多く、障子やふすまは紙を使用しています。また、障子は塗装をしていない白木を使用しています。日常の掃除では、あまり水を使わないことが基本です。
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点検はこまめに、補修は早めに
建具は、温度差や湿度の違いにより、木材の反りやねじれを生じ、開け閉めが重たくなったり、すき間ができることがあります。日頃の掃除の際に点検することを習慣にして、早めに調整・補修することが大切です。
ケース別お手入れ事例
内部ドアのお手入れ
外部の建具ほど汚れがひどくなる場所ではありませんが、建具表面についたホコリをハタキなどで払い、から拭きすることを習慣にしましょう。
- 起こりうる不具合
- 開閉不良、すき間、取り付け金具の異常、 破損、汚れ
日常のお手入れ
- 日頃は、表面のホコリを払ってから拭きをしておく程度で十分ですが、特別に汚れた場合や手あかがひどい場合は、中性洗剤をぬるま湯で薄めたものを雑巾に含ませ、固く絞って拭き取りましょう。洗剤が残るとシミの原因になりますので、乾ききらないうちに、水を含ませて固く絞ったきれいな雑巾で数回拭きましょう。
- ドアガラスは、ガラスクリーナーをやわらかい布につけてふくか、メガネのレンズふきクロスを利用するとよいでしょう。
- ドアノブやレバーハンドルは、中性洗剤を水で薄めたものを布につけてふき、その後、水ぶきしましょう。
開け閉めを軽くするために
- 引戸タイプは、鴨居敷居の溝にロウまたは防サビ潤滑剤(シリコンスプレー)をかけましょう。 ドアタイプは、蝶番部分に防サビ潤滑剤(シリコンスプレー)をかけ、何度か開閉してなじませましょう。
【ご注意】
- 木製のドアは2~3年を目安にゆがみやすき間がないかを点検し、建付調整は随時行うようにしましょう。
- ツヤ出しのためのワックスなどは、テカったり、ムラが目立つことがあるため、目立たないところで試してから使用しましょう。
- 暖房器具などの熱を直接あてないようにしてください。表面の仕上げ材がはがれることがあります
- シンナーやベンジンなどを使うと、変質・変色の原因になります。
障子のお手入れ
いつも白さを保っておくために、こまめなお手入れを心がけましょう
- 起こりうる不具合
- 開閉不良、すき間、破損、汚れ
日常のお手入れ
- 普段のお手入れは、静電気で細かいホコリを吸い付ける機能があるナイロン製のハタキ・ダスターでホコリを払いましょう。いつもホコリがない状態にしておくことが、障子の白さを保つ秘訣です。放っておくとホコリが湿気を吸ってシミの原因になります。
白木部分のお手入れ
- 塗料を塗っていない木材部分のお手入れは、から拭きだけにして、シミの元になる水分が付着しないように注意しましょう。
- 手あかなどで汚れがついた部分は、市販の白木用漂白剤を使って軽く拭き、後でお湯拭きをして漂白剤が残らないように拭き取ります。また、白木用ワックスを塗っておくと汚れが防げます。
- 作業は、窓を開けて風通しをよくした状況で行ってください。
開け閉めを軽くするために
- 鴨居敷居の溝にロウまたはシリコンスプレーをかけましょう。
襖(ふすま)のお手入れ
ふすま紙をキレイに長持ちさせるためには、第一に部屋の換気をこまめに行い、ふすま紙が吸収した湿気を放出させること、第二にこまめにホコリを落としておくこと、です
- 起こりうる不具合
- 開閉不良、すき間、破損、汚れ
日常のお手入れ
- 障子と同様に、表面のホコリをこまめに取っておきましょう。
- 枠や引き手が汚れたら、中性洗剤をぬるま湯で薄めたもので拭き、水拭きの後に、から拭きをしっかりとしましょう。引き手まわりの手あかなどの汚れは、やわらかい消しゴムで丁寧に汚れを落としてみてください。
- なお、新しくふすま紙を張替えたときに、引き手まわりに防水スプレーを吹きかけておくと、汚れが付きにくくなり、また付いた汚れが拭き取りやすくなります。
- 敷居についたゴミや敷居とふすまの底との間に挟まっているゴミは、竹串や楊枝などでとりましょう。
開け閉めを軽くするために
- 鴨居敷居の溝にロウまたはシリコンスプレーをかけましょう。
【ご注意】
- 湿度の高い時期に何日も部屋を閉め切っていると、湿気を吸収したふすま紙にカビが生えることがあります。
- ふすまを開けっ放しにして重なったままにしておくと、反りの原因になったり、前面になっているふすま紙ばかりが日焼けしてしまいます。
ワンポイントアドバイス
内部建具は、なかなか調整が難しいものもあります。何かございましたら、遠慮なく当社にご連絡ください。