ガス設備のお手入れポイント
家庭で使用されるガスは2種類あります
地中埋設配管により供給される都市ガスと、各住居にボンベを設置して供給されるLPガスがあります。
自分の家でどちらを使用しているかを知り、それぞれの性質を把握しておきましょう。
ガス漏れの際は慌てずに
あらかじめガスの性質に合わせた対処法を知っておき、万が一のガス漏れの際にも、冷静に対処できるようにしましょう。
ケース別お手入れ事例
ガス設備のお手入れ
LPガスは空気より重い性質があります。都市ガスはガス供給会社により、その成分・発熱量・燃焼速度が異なります。ガス漏れ警報機や換気孔の位置は、供給されるガスの性質に対して適切であることが重要です。
日常のお手入れ
- ガス機器は、点検を受けたものを使い、常に正しい炎で使用できるよう、こまめにお手入れしましょう。
- ガス漏れ警報機は必ず設置しましょう。また、月に1回は作動するかどうか確認しましょう
- ガス機器の使用中は必ず換気しましょう。使用後はガスの元栓を閉め、使用していないガス栓にはゴムキャップをしましょう。
マイコンメーター
- ガス漏れやガス機器の消し忘れ、大きな地震などを、内蔵されているマイコンがキャッチし、メーター部分でガスを自動的に遮断する装置です。
ヒューズコック
- ゴム管がはずれたり、切れたりした時に、自動的にガスを止める新しいガス栓です。
【ご注意】
製品による違いもありますので、当ウェブサイトの記述と取扱説明書が異なる時は、機器の取扱説明書に従ってください。 何か問題がある場合には、必ずガス事業者に連絡してください。都市ガス利用の場合には、植栽などによるガス管の破損を避けるため、ガスの引込管の埋設位置を確認しておきましょう。
ゴム管のお手入れ
ゴム管は、ガス栓とガス機器を接続するガスホースです。劣化により硬化やひびわれなどが起こり、ガス漏れの原因になります。
- 起こりうる不具合
- ガス漏れ、管の劣化
日常のお手入れ
点検のチェックポイント
- ゴム管の劣化
- ガス管に打ち込んである製造年月日を確認して、2年以上経過している場合は、手で触って弾力性を確認してみましょう。硬化やひびわれ、油汚れなどが見受けられたらすぐに交換する必要があります。
都市ガス用のゴム管は、1996年以降、淡いベージュ色の「ソフトコード」(ニューソフトゴム管)に統一されました。それ以前は、青色の「ブルーゴム管」と言われるものが使われていましたが、ソフトコードは汚れにくく、耐油性、耐久性が著しく向上しています。取り替えの目安は、ソフトコードは約8年、ブルーゴム管は約3年です。
なお、露出タイプのゴム管は、長すぎると管が折れ曲がってガスが滞ったり、引っ掛けたりする事故につながるおそれがありますので、適切な長さに切り、ゴム管止めで固定しましょう。 - ガス漏れ
- ガス漏れに気づいたら、まずは急いで近くの窓を開けて新鮮な空気を入れましょう。そして、ガス漏れ箇所がわかる場合は、そのガス栓やメーターガス栓を閉めます。
窓を開けるときに、ガスの性質に応じ、LPガスなど空気より重い性質のものは床に近い窓を、空気より軽い性質のものは、天井に近い窓を開けましょう。
また、ガス漏れ箇所がわからない場合は、窓を開けた後、ガスメーターの所にあるメインバルブを閉めます。その後、家族全員で素早く屋外に避難し、ガス事業者の緊急連絡先へ連絡しましょう。
【ご注意】
夜にガス漏れを発見した場合、暗いからと言って、あわてて電気をつけたり、換気扇を回したりするのは、火花が散って引火の原因になる場合があり、とても危険です。まずは、窓を開け落ち着いて行動しましょう。
ガス管のお手入れ
地中に埋設されている亜鉛メッキ鋼管(通称:白ガス管)は、長い時間を経ると腐食していきます。腐食したガス管を長期にわたって使用し続けると、ガス漏れの危険性があります。
現在は、PE(ポリエチレン)管になっていますので亜鉛メッキ鋼管はほぼ使用していませんが、亜鉛メッキ鋼管(通称:白ガス管)をご使用のお客さまは、PE(ポリエチレン)管への交換をオススメします。
- 起こりうる不具合
- ガス漏れ、管の劣化・腐食
日常のお手入れ
- 亜鉛メッキ鋼管(通称:白ガス管)は、概ね20年が交換の目安です。お住まいの地域のガス事業者に申し込んで、時々ガス管の点検を行いましょう(有料)。ガス配管の腐食が進行するとガス漏れを起こすおそれがあり、取り替えが必要となります。
- 外を歩いていて「何かガスくさい」と感じた時にはガス管の劣化によるガス漏れのおそれもありますので、すぐにガス事業者へ連絡しましょう。
【参考】
- 2009年4月1日に消費生活用製品安全法が施行されて「長期使用製品安全点検制度」がスタートしました。
ガス機器や電気製品を、特定保守製品(長期の使用により、特に重大な危害を及ぼすおそれの多い品目)と定義し、点検制度など、経年劣化による事故を防止するための制度が確立しました(有料)。
詳しくは、長期使用製品安全点検制度のウェブサイトで確認してみましょう。 - ガス事業法では「ガス設備定期保安点検」を義務付けています。ガス事業者が、お客さまにガスを安全にお使いいただくため、ガス配管の漏えい検査、給排気設備(ガス風呂釜・ガス湯沸器)などの調査を行うものです。
点検の時は、家にいてください、とお願いされることもありますが、15分程度のため、協力しましょう。(点検は無料です)
詳しくは、東京ガスのガス設備定期保安点検とは?を参考にしてください。
ワンポイントアドバイス
敷地内のガス管はお客さまのものになります。注意点でも挙げていますが、時々ガス管の点検を行いましょう。 また、増改築など敷地内で工事を行う場合は、埋設のガス管に気をつけましょう。 何かございましたら、遠慮なく当社にご連絡ください。