#046#046想いを贈る。
日本橋髙島屋S.C.本館 ギフトサロン

年末年始にはじまり、お中元、冠婚葬祭、出産祝いや新築・引越し祝い、そしてそれらのお返しなど、日本の暮らしには贈り物をする機会がたくさんあります。そうした少し改まった贈り物をする場合、何を贈ったら喜ばれるのか、失礼に当たらないか、など悩み始めるとキリがないもの。そこで伺ったのは、日本橋髙島屋S.C.本館のギフトサロン。“贈り物のプロ”であるギフトアドバイザーの相口(おのぐち)良子さんにお話を伺いました。

近年は相手に好きなものを選んでいただけるカタログギフトが定番化していますが、コロナ禍以降、そのカタログのジャンル自体がかなり多様になってきているのだそう。
「定番のオールマイティに取り揃えたものから、デパ地下グルメ、全国の美味しいものまで、ジャンルも価格帯も非常に多岐にわたります。中でも最近非常に人気が高いのが、お相手が心身をケアしていただける商品や体験を集めたカタログです。現代は日々忙しく過ごされている方が本当に多いので、枕や寝具などの睡眠関連グッズや、アロマグッズ、エステや温泉のチケットなど、“リラックスしていただけるひととき”を贈りたいと考える方がとても増えている印象ですね」と相口さん。

カタログも紙の冊子ではなく、コンパクトなカードタイプが登場するなどギフトの形も便利に進化していますが、「それだけを渡すのは味気ないのでは」と気にされる方もやはり多いといいます。
「そういった方には、プラスアルファで季節のお菓子やメッセージカードなどを添えてみてはいかがですか、とご提案しております。お菓子やカードなどささやかでも自分で選んだものを添えるだけでも、気持ちはより伝わるのではないでしょうか」。

毎年結局同じものを選んでしまうという悩みについては、「贈られる側も、意外と“今年もきっとあれが届く”と期待していることも少なくないと思います。例えば食べ物なら産地や銘柄を変えてみるなど、同じものでもちょっとした違いを出してみてはいかがでしょう」とのこと。
また目上の方への贈り物にも悩む方が多いそうですが、「あまり背伸びをして高価なものを選ぶ必要はないのかなと思います。ワイン好き、甘いもの好き、などお相手のお好みがわかる場合は、その時の旬のものや新商品などは喜ばれるのではないでしょうか。あとはご家族皆さんで楽しんでいただけるグルメなどもおすすめです」。

そのようにギフト選びであれこれ真剣に悩まれてしまう方に向けて、最後に相口さんはこう語ってくれました。
「お相手の好みに100%合ったものを贈ろうなんて気負わなくていいんです。お忙しい日々の中で、そうやってお相手のことを想って悩まれている時間そのものが大切な贈り物の一部なのですから。悩んだり困った時は気軽にプロの力を頼っていただきたいですし、贈る側もギフト選びという豊かな時間をぜひ楽しんでいただけたらと思います」。

贈り物 基本の3STEP

贈り物をする際にまず考えるのが予算。もちろん贈るシーンやお相手との関係性によって変わってきますが、一般的には友人・知人・同僚などは3,000~5,000円、親戚や上司・取引先の場合は5,000~10,000円が相場とされています。あまり高価すぎても気を遣わせてしまいますし、逆に安すぎても失礼に当たりますので、相場を参考にしながらちょうどいい予算を決めましょう。

お中元やお歳暮などの季節の贈り物は贈る時期が決まっていますが、実は地域によって微妙な違いがあります。お相手の住む地域ではどうか、念のため確認してから贈るとよいでしょう。また出産祝い、引越し祝いなどお祝い事の場合は、一般に適切な時期であると同時に、お相手の体調や状況を慮った上で慎重にタイミングを決めるのがベターです。

現在はどんな贈り物も郵送でお渡しすることが主流になりましたが、本来はお相手のもとに出向き、手渡しするのがより丁寧とされています。普段なかなか会えないお相手の場合は特に、直接伺うこと自体が嬉しい贈り物になるかもしれません。お互いの都合が許す場合は、ぜひ贈り物を手渡しして想いを伝えてみてはいかがでしょう。

取材協力:日本橋髙島屋S.C.本館
8階のギフトサロンには、相口さんのようにギフトアドバイザーの資格を持つスタッフが常駐。季節の贈り物から冠婚葬祭まで、さまざまなギフト選びの悩みや相談に応えてくれます。まとまった数の贈り物ではなく、例えば家族などたった一人への贈り物の場合でも、相談するのは全く問題ないとのこと。「店内の各売り場とも連携しながらぴったりのギフトをご提案させていただきますので、お悩みの際はぜひお気軽にご利用ください」と相口さん。
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