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#023冷えない体をつくる。

旭接骨院

冷え症の主な原因は体温そのものの低下

近年は年齢や性別を問わず、冷え症に悩む方が増えています。接骨院でありながら「全国冷え症研究所」分室として冷え症治療も行っている「旭接骨院」の院長・伊藤恵一さんによれば、冷え症の主な原因は体温そのものの低下。
「体温が低下すると内臓や血液が冷えるので、人間の体は大切な臓器を守るため体の中心部から温めようとします。その結果温かい血液は体の中心部にばかり集まってしまい、手足など末端部には冷たい血液が巡るようになってしまうのです」。
人間の理想的な体温は日中で36.5度以上ですが、現代人の体温は約50年前に比べて0.7度も低下しているといわれているのだとか。
「体温が1度下がると基礎代謝は約12%、免疫力は約30%も下がるといわれ、自律神経の乱れや腰痛、頭痛、疲労感など様々な体の不調を引き起こします。まさに『冷えは万病のもと』なのです。暑くも寒くもない気温でも冷えを感じるようであれば、危険信号と捉えてください」。

体温が1度下がると基礎代謝は約12%、免疫力は約30%も下がる

実際、伊藤さんが冷え症治療に力を入れるようになったのも、体の不調を訴える患者さんの多くが冷え症を抱えていることに気づいたのがきっかけだったのだそう。「旭接骨院」では冷え症治療として超短波治療や鍼灸などを行っていますが、「根本的に治したいのなら、生活習慣を見直すことが一番です」と伊藤さん。
「まずは運動。中でもウォーキングは冷え性の一番の対策と言っても過言ではありません。体内で最も熱をつくってくれるのは筋肉ですが、その約70%は下半身に集中しているので、歩くだけで体温を上げる効果が期待できます。デスクワークやリモートワークが普及した現代の生活では、1日2km以上のウォーキングが理想的です。

デスクワークやリモートワークが普及した現代の生活では、1日2km以上のウォーキングが理想的

次に食事です。肝臓などの臓器を温めてくれる食べ物として、根菜類をたくさん摂ることをおすすめします。基本的にはその時期に旬のものを食べることが、何より理にかなっているんです。例えば夏野菜は体を冷やす効果のあるものが多いですし、冬は体を温めてくれるかぶやレンコンなどの根菜類がおいしくなります。また血液がドロドロした状態だと血の巡りも悪くなりますから、アルコール、脂肪分、塩分、糖分、食品添加物などの摂り過ぎにも注意しましょう」。

季節のおいしさをたっぷり取り入れる暮らしで、体の芯から温まりましょう

そしてもうひとつ重要なのは、寒い時期のみならず、年間を通して冷え予防を意識することだといいます。実は冬の冷えは、夏の過ごし方から始まっているのだとか。
「夏にクーラーや冷たい食べ物・飲み物などで体を冷やしすぎると、冬の冷え症もひどくなる傾向があります。手軽な対策としておすすめなのは、常に腹部を温めておくこと。カイロなどで温める場合は、お腹と背中の両側から中心部に向かって温めるようにしましょう。一年を通して生活習慣に気を配り、特に腹部の冷えに気をつけていれば、きっと寒い時期も全身温かく乗り切れるはずです」。
自分自身の体と向き合い、季節のおいしさをたっぷり取り入れる暮らしで、体の芯から温まりましょう。

体を温める食材を選ぶ

かぶ、レンコン、ごぼうなどの根菜類。また、生姜、ニンニク、ニラ、ネギなどの香味野菜も体を温めてくれます

毎日の食事は、冷え対策として最も大切な要素のひとつ。食材には体を温めるものと冷やすものがあるため、冷えが気になる方はできるだけ体を温める食材を積極的に摂るようにしましょう。伊藤さんが教えてくれた通り、冬に旬を迎える食材や寒冷地で収穫できる食材は体を温めるものが多い傾向にあります。
代表的なのは、伊藤さんもおすすめする、かぶ、レンコン、ごぼうなどの根菜類。また、生姜、ニンニク、ニラ、ネギなどの香味野菜も体を温めてくれます。肉類や赤身魚などのたんぱく質も大事な熱源になるのでしっかり摂りましょう。季節に関係なく摂れるおすすめ食材は、発酵食品。発酵食品に含まれる酵素が体の新陳代謝を促すといわれ、例えば大豆は特に体を温める食材ではありませんが、味噌、醤油、納豆など発酵させた状態になると温める効果を発揮してくれるのだそう。おいしく食べて、ポカポカの体を目指しましょう。

取材協力: 旭接骨院

取材協力: 旭接骨院

1991年に浜松市内で開業。以来30年にわたり、東洋医学・西洋医学・アーユルベーダ・気学などを応用しながら様々な体の不調を治療しています。冷え症を多方面からサポートする国内唯一の組織「全国冷え症研究所」の分室にもなっており、冷え症の改善にも積極的に取り組んでいます。

旭接骨院

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