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#015シンプル、という贅沢。

ショコラティエ カイト

ショコラティエ カイトの商品

日本で初めてチョコレートがつくられたのは明治の文明開化時代、まさに西洋文化が花開いた頃のことでした。以来、バレンタインデーにチョコレートを贈る風習が生まれたり、海外のチョコレートブランドが上陸し高級ショコラブームが起こったりと、チョコレートはいくつものトレンドを生み出してきました。近年は日本のチョコレートブランド、専門店も各地に増え、日常のささやかな贅沢やご褒美にチョコレートを買うという方も多いのではないでしょうか。そんなチョコレート好きの方はもちろん、普段あまりチョコレートは食べないという方にもぜひおすすめしたいのが、武蔵境の住宅地にひっそりと佇む「ショコラティエ カイト」の究極にシンプルなチョコレート。

ショコラティエ カイト 店舗

お店に一歩足を踏み入れれば、まるでアートギャラリーのようなミニマルな空間にまず驚かされます。オーナーの三浦海斗さんは、チョコレートはもちろんそれらを引き立てる内装やパッケージに至るまで、「シンプル」であることに徹底してこだわっていると語ります。

「ショコラティエ カイト」の商品

「洋菓子の世界に入ってから毎年フランスなどヨーロッパ各国に行き、様々なお菓子を食べ歩いていたのですが、年々複雑な味わいのお菓子が増えているなぁと感じていました。そんな状況の中で特に印象に残ったのが、昔から変わらないシンプルなレシピと材料で作られたお菓子のしみじみとした素朴なおいしさです。自分のブランドでは、そういったシンプルなおいしさを表現したいと思うようになりました」。

「ショコラティエ カイト」の商品

数ある洋菓子の中でも、三浦さんがチョコレートの魅力に夢中になったきっかけは、フランス・パリで創業した世界トップクラスのショコラティエ「ジャン=ポール・エヴァン」に入社したことだったといいます。
「もともとお菓子作りは科学的要素が強くて、材料の分量がほんの少し変わるだけで全く別物になってしまう実験のようなものなのですが、その中でもチョコレートは特に繊細で難しいお菓子だと気付かされました。原料となるカカオは産地はもちろん収穫年によっても風味が異なりますし、それらのブレンドの割合、テンパリングと呼ばれる温度調整など、様々な要素の組み合わせで味が幾重にも変わるんです。材料は最高にシンプル、でもだからこそ難しい。その永遠に答えが見つからないような難しさが僕にとってはすごく面白くて、今もずっと実験を続けているような感じですね」。

「ショコラティエ カイト」の商品

2015 年に自身のブランド「ショコラティエ カイト」を立ち上げ、しばらくオンライン中心で販売を続けた後、2019 年に武蔵境にブティックをオープン。店内には、少しずつ色合いの異なるタブレットやバータイプのチョコレートがアート作品のように並べられています。

「ショコラティエ カイト」のチョコレート

「カカオ本来のおいしさをストレートに感じていただきたいので、チョコレートには香りやフレーバーを一切加えていません。あとは同じ商品を作るのにも、カカオの状態やその日の気温などによって風味も変わりますから、毎回少しずつレシピを調整しています。様々な要素を削ぎ落としたシンプルなチョコレートを、ぜひ一度味わってみてください」。
その言葉とは裏腹に、三浦さんが作るチョコレートは、カカオの香りがグラデーションを織り成す複雑な奥行きのある味わいが特徴です。「普段チョコレートは食べないけれどこの店だけは別格」というお客様もいるのだとか。「ショコラティエ カイト」のシンプルながら深遠なる世界観を堪能してみてはいかがでしょう。

心と体に嬉しいスペシャリテ

「ショコラティエ カイト」で“スペシャリテ”=シェフ自慢の一品として販売されている「カカオ ヌガティーヌ」

「ショコラティエ カイト」で“スペシャリテ”=シェフ自慢の一品として販売されているのが、「カカオ ヌガティーヌ」。ローストしたペルー産のカカオニブ(カカオ豆を砕いたもの)にキャラメルをかけ、薄くのばしてまろやかなビターチョコレートでコーティング。見た目は通常のチョコレートですが、口に入れればカカオニブのざくざくとした食感と芳醇な香りが広がり、これまでにないおいしさに幸せな気分になること間違いなしです。近年はカカオ豆の健康効果が注目されていますが、中でもカカオニブは抗酸化作用を持つポリフェノールをはじめ、リラックス効果のあるテオブロミン、食物繊維などカカオ豆本来の栄養成分をたっぷり蓄えたスーパーフードともいわれているのだとか。そんなカカオニブをダイレクトに、そして最高のおいしさでいただける「カカオ ヌガティーヌ」。自分へのご褒美はもちろん、大切な方へのギフトにもおすすめです。

取材協力:ショコラティエ カイト

取材協力:ショコラティエ カイト

都内のパティスリーや「ジャン=ポール・エヴァン ジャポン」で経験を積んだ三浦海斗さんが立ち上げたチョコレート専門店。ミニマルな美しさが漂う内装、カカオに含まれる「テオブロミン」の化学記号をあしらったブランドロゴなどもすべて三浦さん自身がデザイン。すみずみまで三浦さんの世界観が表現された店舗には、常時 20 種類前後のチョコレートが並びます。オンラインでも購入可能。

ショコラティエ カイト

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