Works
東京都杉並区
R様邸
練馬区の集合住宅にお住まいだったR様ご夫婦。お子さまがお生まれになるのを機に、杉並区にある奥さまのご実家を二世帯住宅へと建替えて、奥さまのご両親とご一緒に暮らすことになりました。
建替え前の奥さまのご実家は、築60年ほどの木造住宅。ご両親がリフォームを重ねて大切に暮らしてきたその家も、最後のリフォームから30年ほどが経っていました。「しっかりした木材を使って建てた家だったので、当初はフルリフォームも検討していましたが、フルリフォームでもそれなりの費用になるだろうということ、建替えのほうがプランの自由度が高いことなどを家族で話し合い、建替えようということになりました」とお父さまはおっしゃいます。また、ご両親との同居について奥さまは「家族が増えることを両親に報告した際、父から同居の話がありました。両親との同居についてはかねてから私たち夫婦で話し合っていたことだったので、すぐに話は決まりました」とお話しくださいました。
建設会社を選ぶにあたっては、ご主人がポータルサイトを通じて10社ほどへ資料請求をされたとのこと。「その中の1社が、細田工務店でした」とご主人。「強みや特徴など、いろいろな会社の持ち味を見比べてみたいと考えていたので、各社へプランと見積もりをお願いする際にこちらから伝えたのは、敷地と家族構成、ざっくりとした希望程度でした。いただいたプランと見積もりの内容を検討する過程で、細田工務店の浜田山モデルハウスへも足を運びました」とおっしゃいます。その中からご主人が絞り込んだ3社を候補として、ご家族とご検討を始められたのだそう。当時のご主人のご様子について奥さまは「3社に絞り込むまではひとりで図面や見積もりを見比べて、住まいづくりを愉しんでいる様子でした。浜田山のモデルハウスへも、最初は主人がひとりで訪問したんですよ」とお話しくださいました。
最終候補となった3社の中から細田工務店をお選びいただいたことについてご主人は「決め手はいくつかありました。ひとつめは、杉並区の事情に詳しい会社だということです。東京都だけでなく杉並区の条例や補助制度にも詳しいというのは安心感があり、心強く思いました。ふたつめは、見積もりの金額と性能のバランスがよいと感じたことです。私自身が住宅の高気密高断熱性能を重要視していたからでもありますが、細田工務店のエコサーマルは、高気密高断熱住宅に対する細田工務店のこだわりを感じるものでした。先日、築30年近い私の実家に帰って入浴した際、脱衣所や浴室が思いのほか寒いと感じたことで、エコサーマルの効果を実感したところです。細田工務店の見積もり金額は安いものではありませんでしたが、プランの打ち合わせを進める中で建物の性能はそのままに、仕上げ材や設備機器についてはコストをかける部分の取捨選択をしてバランスをとりながら、予算内に収めていきました」とお話しくださいました。
細田工務店からのご提案プランについてご主人は「第一印象で、おしゃれな家だと思いました。ですが、最初のプランをお願いする際に細かい希望までは伝えていませんでしたから、両親が住む1階のプランについてはお義父さん、私たち夫婦が住む2階のプランについては私が中心になって考えをまとめて、図面を作り直していただきました」とおっしゃいます。1階のプランについてお父さまは「内装の仕上げ材に木や石といった自然素材を使いたいと考えていましたが、様々な条件から難しかったため、折り上げ天井や木調の梁、タイル、障子などを取り入れた、長年使っている民藝の家具に合う内装を提案して頂きました。リビングには40年ほど前に購入したテーブルと椅子を置こうと考えていたので、そのための十分な広さと搬入経路を確保することもお願いしました。これまであまり有効に使用していなかった家具ですが、今回きちんと使い始めたことでデザインに込められた哲学を感じることができるようになり、とても貴重な家具なのだと思うようになりました。また、照明によって室内の奥行や様々な表情を演出できるようライティングレールを設置してもらい、以前から使用していたスポットライトを取り付けました」とおっしゃいます。
2階のプランについて奥さまは「将来的に仕切って2室にできる子供部屋、リモートワークのできる書斎、シューズインクローク、ウォークインクロゼットの設置を希望していました。洗面化粧室については以前から、ひとりが使用していると他の人が使えなくなってしまう『脱衣室兼洗面室』という間取りを使いにくいように感じることがあったため、それぞれ別々の空間にしたいと考えていたところ、訪問した浜田山モデルハウスの洗面化粧台が廊下に設置されていたので、同じようにプランしていただきました。また、最初に提案いただいた図面を調整いただき、全ての居室がLDKと直接行き来できるようにしました。主寝室とウォークインクロゼットには、LDKに通じるドアと、洗面化粧台のある玄関ホールに通じるドアのふたつを設けたことで2階全体が回遊動線になり、とても暮らしやすいと感じています」とおっしゃいます。二世帯の住まい全体を包み込む外観のイメージについて奥さまは「父と私の意見が分かれましたが、完成した家を見て“これで良かった”と思ってもらえればと思い、父に譲りました」とお話しくださいました。
外壁はネイビーを基調に、赤いドアをアクセントにしています。当初、2階に設ける予定だったバルコニーは最終的にプランから外し、玄関まわりのパラペットとしてその装飾を残しました。
「パラペットは外観のよいアクセントになって良かったと思います。玄関前の屋根にもなりますし、ちょっとした目隠しにもなって、実用的でもあります」とご主人。門塀には埋め込み型の宅配ボックスを設置しています。
白を中心とした内装に赤い扉が映える、明るい印象の玄関ホールです。
大型の玄関収納に「この収納は便利ですね。大型なのでたくさん入りますし、他に収納することができない大きなサイズのものも、ここに収納できています」とお父さま。
折り上げ天井と木調の梁、正面客間の障子が印象的なLDK。右手前の壁面は「石を貼りたいと思っていましたが難しかったので、外壁にも使える質感のよいタイルを貼りました」とお父さま。お手持ちの家具に合わせて、内装をコーディネートしました。
客間出入り口の障子は、現代の住まいと民藝の家具をつなぎ、LDK全体をモダンに落ち着かせています。奥に進むと、洗面室と浴室があります。
ペニンシュラ型のシステムキッチンには、ダークブルーの鏡面扉をお選びになりました。食器戸棚も同色で揃え、LDKのアクセントとして統一感と広がりを感じる空間になっています。ダイニングの大きな掃き出し窓には電動シャッターの雨戸を設置しました。「高齢になると雨戸の開け閉めのたびにしゃがむのが大変になると思うので、電動のものを取り付けていただきました。開閉がとても楽で、電動のものを選んでおいてよかったと思います」とお母さま。
居間からお母さまの部屋へと続く一角に設けられたディスプレイコーナーには、お婆さまが集められたたくさんのお人形が飾られています。
「建替え前の住まいにあったものをなにかをひとつでも残したいと思い、当時の設計士さんが作ってくれた、お点前の際に使用していた躙り口のある建具を残してもらいました」とお父さま。お点前の際に玄関を隠すために使用していた建具は、客室にあるドアを覆うように取り付けました。
躙り口のある建具の向こう側はドアになっています。
壁一面にクロゼットを設けた、お母さまの寝室。
壁のクロスは、お母さまがお選びになりました。
壁にかかる鏡は、鎌倉彫を習っていらっしゃったお婆さまの作品だそう。
「災害時など、浴室内で何かあった際に扉の開閉がしやすいと聞いたので」と引き戸をお選びになったユニットバス。ランドリーコーナーには、ガス乾燥機を設置しています。
ゆったりとした洗面化粧台を設置した洗面室には、横長の高窓から光が差し込みます。
お父さまが「将来的に車いすで使用する可能性も考えて広くしました」とおっしゃるトイレスペースは、芯々寸法で1,213mmの間口を確保しています。
2階の玄関ホールには、コート掛け、シューズインクローク、ウォークインクロゼットをまとめてレイアウトしています。
ご夫婦のご希望で扉をつけず、開口部をアーチ型にした大容量のシューズインクロークは「棚板の取付け高さを変えられることはもちろんですが、収納するものが変わっても、それに合わせて奥行きの違う棚板を入れ替えたりすることもできるように考えて図を描き、施工をお願いしました」と奥さま。ベビーカーやゴルフバッグも楽々収納することができます。
奥さまのご希望だった大容量のウォークインクロゼットには、家族全員の衣類を収納することができます。「LDKに通じるドアも設けられているので、どちらからも最短で行き来ができて便利です」と奥さま。
2階LDKの南側に設けた大きな窓は「極力大きなものを取付けてもらいました。外から見ると1階ダイニングの掃き出し窓と縦に並ぶので、バランスがよいと思います」とご主人。左手奥には、現在リモートワークで使用されている書斎があります。
右手のふたつのドアの向こうは子供部屋です。現在は1室ですが、将来的に2室に分けることができるよう、それぞれの部屋にドアを設けています。
右手に主寝室へと通じるドア、左手奥にウォークインクロゼットに通じるドアがあります。「対面キッチンの腰壁に造作した、ダイニング側から使うことのできる埋め込み棚の中に、ホットプレート用のコンセントを設けてもらいました。抜き差しの際にしゃがまずにすむので、とても便利で使い勝手がよいです。また、棚の横の壁面にはスマートディスプレイをつなぐコンセントも設けてもらいました。腰壁の上のスマートディスプレイを見ながら料理ができ、こちらも大変便利です」と奥さま。
「リビングの壁厚収納は、私から希望して設置していただきました。リビングで使用する文房具などを収納したり、子供の連絡ノートを書いたり、ちょっとした作業をするのにとても便利です。この棚のおかげで、ダイニングテーブルがいつも片付いています」と奥さま。
「洗濯が終わった衣類を隣のカウンターで畳み、かごに入れてウォークインクロゼットに持って行って収納するという一連の作業がしやすい動線になっています。ベランダは設けず、洗濯物は乾燥機かここに設置した室内物干しで乾かしています。布団は浴室に干して浴室乾燥機で乾燥させています」と奥さま。壁紙は「浜田山モデルハウスの子供部屋で使用されていたものです。とても気に入り、ここに使用しました」とのこと。
「脱衣室と洗面室は分けたかったので、浜田山モデルハウスのレイアウトを参考にして、玄関ホールから続く廊下に洗面化粧台を設置しました。そのおかげでゆったりとした大きなサイズのものを設置することができました。床材は水に強いものを選んでいます。隣に造作していただいた収納棚は、トイレットペーパーやマスク、手袋などの消耗品の収納に重宝しています。中にはコンセントを設けて、ヘアドライヤーも収納しています。玄関から入ってすぐに手洗いもできますし、とても使い勝手のいいスペースです」と奥さま。
玄関ホールのコート掛けと同じ、水色のクロスをアクセントにしたトイレ。ペンダントライトと足元照明で、明るく愉しい雰囲気になっています。「子供も気に入っているようで、トイレを嫌がりません」と奥さま。
15畳ほどの広さがあるソライオ。「プランの打ち合わせのたびに広くしたり狭くしたり、最後までなかなか決めることができませんでしたが、ここがなかったら荷物を収納しきれませんでした」とご主人。
ソライオの一角には椅子を置いて、お子さまと遊ぶスペースにもなっています。
横長の窓を設け、採光と通気を確保したあかるい空間です。
地域の条例や補助金などの制度に詳しく、自分たちでは気づかないことがたくさんある中、できること・できないこと・どうすればできるかなどを的確に判断いただき、アドバイスいただけたことは、終始とても安心感があり、心強く感じました。杉並の地元で長年にわたり多くの住まいを手がけてきた細田工務店を選んでよかったと思いました。ありがとうございました。