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【最新版】戸建ての防犯対策|空き巣や強盗の侵入を防ぐポイントを徹底解説

近年、住宅を狙った強盗や空き巣事件が増加傾向にあり、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。警視庁の発表や報道事例でも示されているように、侵入窃盗犯は手薄な防犯対策を見逃さず、わずかな隙を突いて家の中へ侵入します。
こうした背景から、戸建て住宅にお住まいの方は防犯対策を総合的に見直し、犯罪を未然に防ぐことが大切です。

この記事では、空き巣や強盗の手口、そして効果的な防犯対策を最新のデータに基づいて徹底解説します。あなたの大切な家と家族を守るために、ぜひ最後までお読みください。


戸建て住宅の防犯対策

防犯のイメージ
防犯のイメージ

令和5年の警視庁のデータでは、住宅における侵入犯罪の発生場所として戸建て住宅の割合が高いという結果が出ています。戸建て住宅はマンションなどの集合住宅とは異なるセキュリティ上の特性がある点が原因として考えられますが、適切な対策を講じればさまざまなリスクも大幅に軽減できます。

【住宅別 侵入犯罪の発生件数割合(令和5年)】

住宅の種類侵入窃盗侵入強盗
戸建て住宅30.5%20.0%
共同住宅(3階建て以下)7.3%8.7%
共同住宅(4階建て以上)3.8%8.0%

参考:警視庁|住まいる防犯110番

戸建て住宅のセキュリティを考えるうえで重要な点は以下の通りです。

  • 侵入されにくい家づくり:玄関だけでなく複数の窓や勝手口など、侵入可能な経路が複数存在するため、それぞれに防犯対策を講じることが大切です。
  • 戸締りの徹底:施錠すべき箇所が多いため、鍵のかけ忘れが発生しないように注意が必要です。
  • 死角への配慮:庭木や物置、フェンスなど、侵入者が身を隠しやすい場所がないか確認しましょう。

最近話題となった強盗事件では、事前に情報を収集したうえでターゲットを選定し、家主が留守の時間を狙って侵入するケースもありました。さらに、家主の在宅中に侵入者が押し入る事例も多発しており、これにより家族や住人が危険にさらされるリスクが高まっています。こうした事件を防ぐためには、防犯対策を多角的に見直すことが必要です。


1.まずはリスクを確認!簡単にできる「防犯診断」

防犯対策を考える前に、まずは自宅の防犯レベルやご自身の防犯意識を確認してみましょう。あてはまるものをチェックし、合計数を数えてみてください。

【チェック1:日々の生活習慣】
□ 暗くなるまで、洗濯物を外に干したまま外出することがある
□ 不在が多く、郵便物や新聞がポストにたまっていることがある
□ 合鍵をポストや植木鉢の下などに常備している

【チェック2:家の周辺環境】
□ 時間帯を問わず人通りが少ない
□ 近くで新築工事や改修工事が行われている
□ 近隣との交流がほとんどない

【チェック3:侵入経路の管理状況】
□ 短時間の外出時に施錠しないまま出かけることがある
□ バルコニーの窓を開けっぱなしにすることがある
□ 生け垣や塀で覆われており、外から家が見えにくい

【チェック4:扉・窓の安全性】
□ 自宅の玄関ドアにセキュリティ対策をしていない
□ 窓に補助錠などを取り付けず無防備な状態にしている
□ キッチンや浴室、トイレの小窓に面格子がない

【チェック5:防犯効果を高める工夫】
□ カメラ付きインターホンを取り付けていない
□ 防犯ステッカーを貼っていない

▼診断結果▼
【0~2個】高い防犯レベル・防犯意識です!ただし、油断しないよう心がけましょう。
【3~6個】まだ防犯対策に改善の余地があります。特に窓周りの強化がおすすめです。
【7~9個】玄関や窓の補助錠を取り付けるなど物理的対策に加えて、日常の行動を見直す必要があります。
【10個以上】防犯意識が低めの状態です。被害を防ぐため、早急に対策を始めましょう。

空き巣対策:留守中の家を守るためのポイント

イメージ
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留守中の家は、空き巣にとって格好の標的です。空き巣の侵入を防ぎ、大切な家と財産を守るためには、しっかりとした対策が必要です。
ここでは、効果的な空き巣対策のポイントを解説します。

1.窓の防犯対策

戸建て住宅の窓は、空き巣の侵入口として最も狙われやすい場所です。
空き巣は侵入に時間がかかるのを嫌うため、難易度を上げて侵入をあきらめさせることが窓防犯のポイントになります。
有効な方法としては、防犯ガラスやシャッターの採用が挙げられます。特に「CPマーク」が付いた防犯ガラス窓は、一般的なガラスが5~10秒で割れるのに対し、5分以上の耐性が認められています。空き巣の侵入を諦めさせるのに十分な効果があるといえるでしょう。また、身体が通り抜けられないスリット窓や高窓などは、通風や採光を確保しつつ、防犯対策にもなるのでおすすめです。
さらに、既存の窓の防犯性を強化する方法としては、補助錠の取り付けや防犯フィルムの貼り付けが挙げられます。補助錠は両面テープで貼り付ける簡易的なものから、窓サッシに直接固定する頑丈なものまでさまざまな種類があります。
費用対効果の高い防犯対策で、空き巣の侵入を防ぎましょう。

2.ドアの防犯対策

スマートロックイメージ
スマートロックイメージ

玄関ドアも空き巣の侵入口になりやすい場所です。施錠を徹底していてもピッキングなどにより侵入される可能性があるため、開錠させない対策を講じることが重要です。
ピッキング対策として有効なツーロックは、一つのドアに二つの鍵を取り付けることで、不正開錠を困難にします。現在、大手メーカーが扱う玄関ドアはほとんどがツーロック仕様のため、新築であれば防犯性の高い玄関ドアになる場合が多いですが、リフォームで既存のドアに追加で取り付けることも可能です。

また、スマートロックの採用もおすすめです。スマートフォンで鍵の開閉を管理でき、物理的な鍵穴がないためピッキング対策になります。オートロック機能付きであれば鍵のかけ忘れの防止にもなり、防犯性が高まります。

3.センサーライトや防犯カメラの設置

センサーライトは、人の動きを感知して点灯し、侵入者を威嚇する効果があります。玄関アプローチや家の裏など、死角になりやすい場所に設置するのがおすすめです。
また、防犯カメラは侵入者の映像を撮影し、記録に残せるメリットがあります。設置費用はかかりますが、犯罪の抑止効果を高めるだけでなく、万が一の際に証拠として活用できるため、費用対効果は高いといえるでしょう。

最近では、インターネットを介してスマートフォンで映像を確認できるタイプも普及しています。

4.タイマー設定による照明操作

部屋の明かりが外に漏れるイメージ
部屋の明かりが外に漏れるイメージ

タイマーを使って、留守中も家の中の照明を点灯させる方法も効果的です。在宅を装い、空き巣の侵入意欲を減退させます。
空き巣は侵入前に下見をすることも多く、不在の時間帯などをチェックします。本来不在である時間帯に在宅を装えば、侵入されるリスクを減らせるでしょう。

リビングや寝室など、人がいるように見せかけたい部屋の照明にタイマーを設定するのが効果的です。その際、ドレープカーテンなどはあえて開けたままにし、部屋の明かりが外に漏れるようにしましょう。
タイマーの設置には基本的に電気工事が必要ですが、スマートホームシステムと照明を連携すれば、スマートフォンによる遠隔操作も可能になります。

5.近所との連携

住民同士のコミュニケーションが活発な地域では、犯罪が発生しにくいといわれています。ご近所付き合いのある人同士が顔を覚えているために、見慣れない人物がいると注目を浴びてしまう可能性がある、という点が大きな理由と考えられます。

そのため、日ごろから挨拶を心がけるなど良好な関係を築いておくことが大切です。お子様のいるご家庭では、休日に近所を散歩したり、公園で遊んだりすることで、家族全員の顔を把握してもらえるでしょう。
地域一帯のつながりが強化されれば防犯意識も高まり、結果として不在時の侵入犯罪を防ぐ抑止力となります。

6.長期不在時の対策

長期不在時の防犯対策として、新聞・郵便物の停止依頼は必須です。配達物が溜まっていると不在が露呈し、空き巣に狙われやすくなります。新聞は一時停止手続きを行い、郵便局へは「不在届」を提出して郵便物を保管してもらいましょう。

家を空ける前に、仲のいい近隣住民に不在期間を伝えておくのもよいでしょう。不在宅に不審者が近づいていないか気にかけてもらえます

忍び込み対策:在宅時でも油断禁物!侵入を防ぐためのポイント

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在宅中は「家にいるから大丈夫」と油断しがちですが、侵入者はそんな隙を狙っています。空き巣に対して「居空き」とも呼ばれる忍び込みは、就寝中や入浴中など、家の中に人がいるにもかかわらず侵入する手口です。
空き巣よりも鉢合わせのリスクが高く、より危険なため、在宅時でも防犯対策を怠らないようにしましょう。

1. 窓や玄関ドアの徹底施錠

警察庁の統計によると、忍び込みの侵入手口で最も多いのは「無締まり」です。令和5年のデータでは、全体の約64%が無締まりによる侵入でした。
また、ガラス破りによる侵入も少なくありません。

忍び込み犯は、クレセント錠などの簡易的な施錠を簡単に解除して侵入してきます。その他、ピッキングなどの特殊な工具を用いた侵入手口も存在します。

【忍び込みの侵入手口と割合(令和5年)】

侵入手口割合
無締まり64%
ガラス破り23%
施錠開け(特殊工具含む)4%
その他(手口不明を含む)9%

参考:警視庁|令和5年の刑法犯に関する統計資料

これらのデータから、窓や玄関ドアの無締まりを防ぐことが最も重要であることがわかります。就寝時や入浴時はもちろんのこと、それ以外の時間帯についても、家のすべての箇所の施錠を徹底しましょう。

2階以上の部屋でも油断は禁物です。侵入者は、配管や物置などを伝ってベランダに来ることもあります。特に侵入されやすい掃き出し窓には、防犯フィルムを貼る、補助錠を設置するなどの対策を講じましょう。

2.ドアチェーンやドアガードの活用

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訪問者対応時の安全対策には、ドアチェーンやドアガードが有効です。
ドアチェーンやドアガードは、ドアを少し開けた状態を鎖やドアバーで固定し、訪問者との物理的な距離を保ちます。

現在流通しているスタンダードグレードの戸建て住宅向け玄関ドアはほとんどがドアガード仕様ですが、安価なタイプではドアチェーンの場合もあります。また、どちらのタイプもリフォームでの後付けが可能です。
ただし、ドアチェーンやドアガードは外から開けられてしまう可能性も高く、侵入を完全に防ぐことはできないため、補助的な防犯対策と捉えましょう。
訪問者の身元確認については、カメラ付きインターホンでの顔確認など、他の防犯対策と組み合わせて行うことが重要です。

3.ベランダや死角への配慮

ベランダやバルコニーは2階以上でも、足場があれば侵入経路になります。物置や脚立など、足場になるものはベランダ下に置かないようにしましょう。
表通りに面したベランダやバルコニーであっても、腰壁がある場合は侵入者が隠れやすいため、オープンな造りにするか、防犯カメラやセンサーライトの設置で侵入を未然に防ぎましょう。

また、隣家との間や庭木や自動車などで隠れる場所も、外部から見たときに死角になりやすく、侵入経路になる可能性があります。
周辺からの見通しを確認し、必要であれば庭木の剪定やセンサーライト設置などの対策を講じましょう。

4. 防犯ブザーの携帯

緊急時に助けを求める手段として、防犯ブザーの携帯が有効です。大声を出せない状況や、助けを求める声が届きにくい状況で役立ちます。忍び込みに狙われやすい高齢者にとっても、心強いツールとなるでしょう。
防犯ブザーは周囲に危険を知らせるだけでなく、犯人を威嚇し、逃走させる効果も期待できます。

家の外周を守る防犯対策:侵入しにくい環境づくり

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家の外構は、空き巣や忍び込みにとって最初の侵入経路となるため、防犯対策をしっかり行うことが重要です。外構周りの強化により侵入を諦めさせ、家の安全性を高められます。
ここでは、侵入されにくい外構づくりの具体的な防犯対策を解説します。

1. 屋外照明の設置

侵入者が嫌がるのは明るい場所です。「門灯や玄関灯に照らされた夜間でも明るい家」「窓の明かり以外は真っ暗な家」侵入者がどちらに近づきやすいかは一目瞭然でしょう。
屋外照明は、外構の死角をなくすことで侵入者が隠れにくくなり、犯罪の抑止力となります。

人感センサー付き照明は、人の動きを感知して自動点灯するため、侵入者を威嚇し、周囲に異常を知らせる効果があります。玄関アプローチ、家の周囲、駐車場など、侵入経路となりやすい場所に設置するのがおすすめです。
タイマー機能付きの照明は、在宅時と同じように点灯・消灯を自動化することで、留守を悟られにくくします。ランニングコストを抑えたい場合は、ソーラー式のセンサーライトをおすすめします。

2. 塀や庭木の見直し

すき間のあるフェンスイメージ
すき間のあるフェンスイメージ

塀や庭木は、侵入者にとって隠れ場所となる可能性があります。防犯対策の観点から、新築時であれば塀やフェンスがない「オープン外構」を採用するのがおすすめです。既存住宅の場合は、塀の高さや庭木の配置を見直しましょう。
身長より高い塀は死角をつくりやすく、犯行を容易にしてしまうため、見通しの良い高さに抑えたり、すき間のあるフェンスに変えたりする方法がおすすめです。

また庭木は定期的に剪定し、外周部からの見通しを確保しましょう。密集した植栽の配置は避け、開放的な空間を維持することで、不審者の侵入リスクを低減できます。

3. 防犯砂利の設置

防犯砂利は歩くと大きな音が鳴るため、侵入者を音で威嚇し、早期発見を促す効果的な防犯対策です。砂利を踏む独特の音は侵入者にとって心理的なプレッシャーとなり、犯行を諦めさせる可能性を高めます。
侵入経路になりやすい窓や玄関の周囲、死角になりやすい場所に設置しましょう。

防犯砂利は、さまざまな種類があり、大きさや材質によって音が異なります。大きな音が出るものを選ぶと、犯罪抑止の効果をさらに高められるでしょう。
また、防犯砂利は家の外観を損なわないように、庭のデザインに合わせて選ぶこともポイントです。
防犯砂利とあわせて、センサーライトや防犯カメラを設置すれば、より強固な防犯対策になります。

戸建てにおすすめの防犯システム

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防犯システムの導入で、より強固な防犯対策ができ、安心・安全な住環境を実現できます。近年は技術革新が進み、高度なセキュリティ対策でも比較的手軽に導入できるようになりました。
ここでは、戸建て住宅に適した防犯システムを2つご紹介します。

1. ホームセキュリティシステム

警備会社と連携したホームセキュリティシステムは、24時間体制で住宅を監視し、異常発生時には警備員が迅速に対応します。窓やドアの開閉、人感センサーなどを用いて、侵入や火災などの異常を検知します。

システムの種類によっては、非常ボタンを押すことで緊急通報できる機能も備えているため、万一の際でも安心です。
費用は、戸建て住宅の場合で月額4,000円から7,000円程度が相場ですが、設置機器をレンタルするのか買い取るのか、駆けつけサービスを利用するのかなど数千円から数万円程度と、サービス内容によって幅があります。 導入前に複数の会社を比較検討し、最適なプランを選びましょう。

2. スマートホームセキュリティ

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近年注目を集めているのが、スマートフォンと連携したスマートホームセキュリティです。インターネット回線を経由して、自宅の防犯カメラの映像をリアルタイムで確認したり、センサーが検知した情報をスマートフォンに通知したりすることができます。
また、外出先から家の施錠状況を確認・操作できるスマートロックも、スマートホームセキュリティの一つです。

初期費用は0円から利用できるサービスがあり、月額費用も1,000円から5,000円程度と、ホームセキュリティシステムに比べ低価格なケースが多いため、「手軽にセキュリティシステムを利用したい」という方におすすめです。

戸建ての防犯対策は総合的に行うことが重要

戸建て住宅の防犯対策は、一つだけの対策に頼るのではなく、複数を組み合わせることが重要です。
窓やドアの施錠といった基本的な対策に加え、センサーライトや防犯カメラの設置、近隣住民との連携など、多角的なアプローチも行えば、空き巣被害をより防ぎやすくなります。
犯罪の手口は常に進化しています。そのため、定期的に自宅のセキュリティ状況を見直し、必要に応じて対策をアップデートしていくことが大切です。

細田工務店の家づくりでは、不審者が近づきにくい見通しの良い外構プランニング、侵入犯罪を防ぐセキュリティシステムや防犯仕様の窓・玄関の採用など、日々の暮らしを守るさまざまな防犯対策をご提案いたします。
防犯性能に優れた住宅を検討中の方は、ぜひ細田工務店にご相談ください。