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空き家を放置するとどうなる?早めの対策でリスクを回避・活用方法について解説

空き家の放置は日本全国で年々増加しており、深刻な社会問題となっています。放置された空き家は所有者に経済的な負担をかけるだけでなく、近隣住民に多大な迷惑がかかり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
今回は、空き家がもたらす問題点と、放置するリスクについて詳しく解説します。空き家を有効活用する方法もご紹介しますので、対策にお役立てください。

そもそも空き家とは?

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2015年(平成27年)5月に施行された「空き家等対策の推進に関する特別措置法」によると、空き家は「建築物又はこれに付属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの(及びその敷地)」と定義されています。具体的には、長期間(1年以上)誰も住んでいない、使用されていない、人の出入りがない、電気・水道・ガスなどのライフラインが使用されていない状態の住宅を指します。

1.空き家が増えている理由

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空き家の増加には、少子高齢化や核家族化が大きく影響しています。日本の人口推移や世帯構成が変化する中で、単身で住んでいた高齢者が高齢者施設に入居して空き家になった、子どもが実家を継がずに新たな地域で持ち家を所有している、といったケースがあります。
また、所有者が亡くなった後、相続人が空き家にかかる高額な維持管理費や税金の負担を避けるために、意図的に空き家を放置するケースもあります。市場価値が低い郊外や地方では売却が難しく、解体するにも多額の費用がかかることも、空き家率が増加している理由です。

空き家を放置するとどうなる?

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空き家は全国的な社会問題となっており、放置するとさまざまなリスクをもたらします。近隣トラブルに発展する恐れもあるため、あらかじめどのような問題を生じる可能性があるのかを知っておきましょう。

1.建物の劣化が進む

家は住まなくなると劣化が早く進みます。たとえば、雨漏りにより構造体や床材などが腐る、台風や強風により屋根や外壁材が損傷・落下する、老朽化したブロック塀が崩れるなど、建物全体の安全性が低下してしまうのです。最悪の場合、倒壊する危険性もあります。

2.税金がかかる

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誰も住んでいない空き家であっても、固定資産税や都市計画税などの税金がかかります。空き家を所有している限りは毎年払い続ける必要があるため、使用していない物件にもかかわらず経済的な負担が増えることになるのです。必要のない空き家の場合は早めに売却する、もしくは賃貸などで収益を得るなど、活用方法を検討しましょう。

3. 家の資産価値が低下する

空き家は、放置すればするほど資産価値が下がっていきます。建物の維持管理を怠ると老朽化が早く進み、庭や植栽の草木が伸びて土地が荒廃するため、不動産としての価値がさらに低下。また、郊外や地方の空き家は、交通アクセスや立地条件が不利なことから、賃貸や売却が一層難しくなる傾向にあります。

4. 特定空き家に指定される

特定空き家は、廃墟化して倒壊する危険性や、衛生面に問題が出て近隣に迷惑をかける恐れがあると自治体が判断した空き家です。通常、家が建っている土地では、固定資産税・都市計画税の軽減措置が受けられます。
ところが、特定空き家に指定されると、税金の負担額が最大で6倍にまで膨れ上がってしまうのです。また、自治体からの命令に応じない場合、最大50万円以下の過料が発生します。さらに改善が見られない場合は、強制的に空き家が解体されることもあります。

5. 害虫や悪臭が発生する

定期的に空き家の換気や掃除などをして管理しない場合、害虫やネズミが発生しやすくなります。害獣が棲みつくこともあり、悪臭や糞尿によって衛生状態が悪化すれば、近隣住民に多大な迷惑をかけることになります。

6. 環境が悪化する

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空き家の庭木や雑草を放置すると、家が廃墟化するうえに、景観が悪化して地域全体の美観が損なわれてしまいます。虫が大量発生する原因となり、隣家へ木の枝が越境する、膨大な落ち葉であふれるなど、近隣とのトラブルに発展することも。さらには、ゴミの不法投棄の場所として利用されたり、不審火や家の不法占拠の対象となったりと、治安を悪化させることに。空き家の管理が適切に行われないことで、社会的な問題にまで発展する可能性が高まるのです。

空き家はどう活用すればいい?

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空き家を見直して有効活用をするアイデアをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1. 賃貸物件にする

リフォームや建て替えを行って賃貸物件にすることは、空き家の有効活用方法の一つです。とくに長期間空き家になっていた場合、今の暮らしに合うようなリフォームが必要ですが、賃貸にすれば家賃収入を得ることができます。
リフォーム費用や固定資産税・都市計画税などの支払いは、家賃収入でまかなうことで、長期的に経済的な利益が期待できるでしょう。とくに空き家が都市部や交通アクセスのよい地域にある場合、賃貸市場での需要が見込めるため、検討してみる価値はあるでしょう。

2. シェアオフィスやコワーキングスペースにする

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空き家をリノベーションして、複数人で利用できるシェアオフィスやコワーキングスペースとして貸し出すこともできます。個人事業主やスタートアップ企業に向けて、家具やインターネット環境・プリンター・コピー機などのオフィス機器を揃える必要はありますが、
月額の会費や一時利用費などの収入が期待できます。ただし、一定の利用者数が見込める立地かどうかの見極めが大事です。

3. 売却する

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空き家を活用する方法はさまざまにありますが、負担が大きいと感じる場合は売却するという選択肢もあります。売却すれば固定資産税などの税金がかからなくなり、特定空き家に指定されるリスクも回避できます。

なお、細田工務店では、お客様のお住まいやお持ちの不動産の直接買取を行っております。当社が買主となるため、仲介手数料がかかりません。また、当社がリフォームを行うため、室内の状況も問いません。処分に困るものはそのままでも構いません。契約からお引き渡しまでの売却スケジュールをしっかりと組み立て、売却を周囲に知られることなく、スピーディーに安心してご売却いただけます。
空き家の売却にともない、居住用財産の譲渡所得に対する特別控除の特例がありますが、適用を受けるための要件についてのご質問や、適用後の確定申告までの手続についても、細田工務店の顧問税理士がサポートいたします。

また当社では、財産を託された家族が柔軟に財産の管理が行えるようにつくられた「家族信託制度」についても、司法書士と連携してご相談を承ります。信頼できる家族に名義を移して、資産の管理・運用・処分を任せることができます。家族信託を利用し、元気なうちに対策しておくことも視野に入れておくことがおすすめです。

空き家は放置せず早めに対策を

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空き家を放置することで発生する維持管理費や税金の支払いは、所有者の大きな負担となり、多くのリスクを伴います。しかし、放置期間を短くして積極的に活用すれば、収入源となる可能性があります。ただし、空き家を有効活用するには、適切な活用方法の選定や市場調査や周辺環境のリサーチが必要です。

細田工務店は杉並区空家等利活用相談窓口の事業者として指名されており、空き家に関するさまざまなご質問やご相談に応じています。空き家の有効活用をお考えの方は、ぜひお声がけください。

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