Commitment
日本には、多様な住宅構法が共存しています。 それらは主な構造材料の分類によって、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造に分けることができます。 第一回では、住宅構法の種類を簡単に整理し、日本の戸建て住宅の大部分を占める木造軸組構法(在来構法)について、その構造を見てみることにしましょう。
木造 | |||
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軸組構法 | ツーバイフォー構法(壁式構法) | 木質プレハブ構法(壁式構法) | 丸太組構法 |
柱、梁などの架材で重さや揺れを支える構造です。水平方向の揺れへの抵抗に、構造用合板や金物を用いるものも増えています。 | 2インチ×4インチの断面の木材に構造用合板などを釘打ちしたパネルで、重さや揺れを支えます。 | 一般に柱がなく、工場生産の木質壁パネルを建て並べて重さや揺れを支えます。 | 積層する部材をログ材と言い、ログハウスと呼ばれます。ログ材相互の間に打たれたダボで水平方向の揺れに抵抗します。 |
鉄骨造 | 鉄筋コンクリート造 | ||
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鉄骨ラーメン構造*1 | ピンブレース構造*2 | ラーメン構造*1 | 壁式構造 |
すまいえ君のワンポイント解説
建築用語の『ラーメン』は、額縁を意味するドイツ語、Rahmenのことだよ。
部材の名称にカーソルを合わせてみてね。
木造軸組構法には、『伝統構法』と呼ばれるものと『在来構法』と呼ばれるものがあります。 どちらも、建築基準法・施行令第3章第3節46条に記述されている仕様規定に準拠して建てられている構法ですが、このふたつには構法・材料にかなりの違いがあります。
柱や梁といった木の軸を組んで家を建てていく建築方法であることはどちらも同じですが、
現在作られている木造軸組構法の住宅はそのほとんどが在来構法によるもので、この在来構法という名称は、日本古来の伝統構法と区別するための名称です。
筋かいや金物、耐力壁の使用の義務
日本の木造住宅に、筋かいや金物、耐力壁が多く用いられるようになったのは、ごく最近の事です。昭和25年に制定された建築基準法は、地震によって大きな被害が出るたびに見直されてきましたが、現在では原則として、木造軸組構法への筋かいや金物、耐力壁の使用が義務付けられています。
建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、公共の福祉の増進に資することを目的とした法律です。全ての建物に適用され、これを守らないと建物を建てる事ができません。規定を実現するための具体的な方法を定めたものを、施行令といいます。その建物が基準法に適合しているかどうかの確認は、『確認申請』で行います。
品確法の住宅性能表示制度は、建物を、基準法よりも高い性能とするときの方法を示したものです。この制度によって、たとえば「耐震等級3」「耐風等級2」などとその性能の等級を表示し、等級の数字が大きいほど、性能が高い事を示します。この制度は任意の制度で、必要な人が、基準法の確認申請とは別に申請して適用します。
品確法の住宅性能表示制度は、建物を、基準法よりも高い性能とするときの方法を示したものです。この制度によって、たとえば「耐震等級3」「耐風等級2」などとその性能の等級を表示し、等級の数字が大きいほど、性能が高い事を示します。 この制度は任意の制度で、必要な人が、基準法の確認申請とは別に申請して適用します。
仕様規定とは、「このような納まりを採用すればいいですよ」と、例示されている具体的な仕様を採用する方法です。
基準法の仕様規定は、土台や柱、壁といった部位ごとの仕様と、耐久性といった性能項目ごとの仕様のルールが、施行令によって定められています。
品確法の住宅性能表示を行う場合でも、基準法の仕様規定を守らなければならないため、評価基準は、基準法の仕様規定に、上乗せの形で定められています。全ての部位・項目にルールがあるのではなく、基準法を守ることで充分なものは、規定はありません。性能等級を表示する上で、いくつかの重要な項目についてのみ、基準法のルールを改良したり、新しいルールを追加で定めています。
『火打』という言葉について
建物の部材に『火打』という言葉が使われているのは、ちょっと意外だよね。マッチがなかった頃に火をつけるために使用していた火打石が鋭角だったことから、三角形を火打(ひうち)と言うことがあったんだ。コーナー部に斜め材を入れると、そこは上から見て三角形になるから、火打梁、火打土台っていう名称で呼ばれるようになったんだね。