『戸建といえば注文住宅のこと』。昭和から平成がはじまった頃までは、そんな認識が当たり前だったように感じます。しかしながら現在の都内を見てみると、約半数以上を分譲住宅が占める時代。区画整理が進み、統一感のある街並みの美しさや建物ごとのゆとり、使い勝手などが計算し尽くされた分譲住宅は、都内の戸建の主流へと変わりつつあります。

阿部さんが八王子市にある現在のお住まいを選んだのは約13年前。ちょうどご長男を妊娠された頃でした。 「それまでは、聖蹟桜ヶ丘に購入したマンションに住んでいて、夫婦二人には十分な広さもありましたが、子育てをする上ではやはり戸建という想いがあり、注文住宅と分譲住宅を平行検討しながら、中央線と京王線沿線で探していました」。
阿部さんの叶えたかった住まいの理想は、お子さんが大きくなった時、帰宅時の様子がわかるようにリビングに階段があること。心地よい空間を感じられる吹き抜けがあること。そして、大好きな料理をしやすいL字型のキッチンがあることでした。

ご主人の職場がある府中を起点に、理想の住まいを探して、一時は山梨県の猿橋まで足を延ばしたという阿部さん。
「庭があることや広さなどにも色々とこだわりがあって、ようやく見つけた全てが叶う家がこちらでした。それまで注文住宅も含め本当にたくさんの家やプランを見ていたので、見た瞬間に『ここだ』と即決でした」。 家を購入された後、お好きだった料理の知識をさらに深めた阿部さんは、当時の職場を辞めて料理教室の講師に、そして現在は自宅で料理教室を開くようになったそうです。
「もともと私の母がとても料理が上手で、いつも食卓にはたくさんの料理が並んで、賑やかだったんです。そのような母の元ではあまり料理をする機会もなくて、実はコンプレックスみたいなものもあったのですが、結婚して、特に子どもができてからは食べてくれる人のいる料理の楽しさに目覚めたんですね。」と笑顔で話します。

料理教室を開くほどの阿部さんから見て、細田工務店のキッチンの使い心地をお伺いすると、 「分譲住宅ですが、実際に暮らしてみるとキッチンも本当に使い勝手がよく考えられていて驚きますね。例えば収納や造り付けの食器棚は『このスペースに棚があると便利だよね』という細かいところまで行き届いていて、友人やお料理教室の生徒さんからよく注文住宅と間違われるんですよ」。
住みはじめてから13年。購入当初に描いた暮らしが実現できたと話す阿部さん。「現在は長男は中学生、次男も小学生になり、特に長男は部活なども忙しく、家族が揃う時間は以前よりも少なくなりましたが、毎日の食事が中心にあることは変わらないですね」とのこと。心を込めてつくる家庭の味は、これらも変わらず団欒の中心にあり続けることでしょう。