【最新版】あなたの家はどの地域?断熱等級と地域区分をイチから解説
目次

家づくりを検討しているあなたへ。快適なマイホームを叶えるうえで欠かせない「断熱性能」について、深く掘り下げてみませんか?

光熱費の高騰が続く今、省エネで過ごしやすい住環境を実現する断熱性能の重要性はますます高まっています。

この記事では、家づくりの重要ポイントである「断熱等級」と「地域区分」について、基本から分かりやすく解説していきます。読み終える頃には、ご自身の住むエリアに最適な住まいの性能がどのようなものか、明確なイメージを描けるようになっているはずです。

快適さ、健康、家計にも関わる断熱性能について、後悔しない家づくりのために一緒に学んでいきましょう。


断熱性能基準の基本を理解しよう

断熱性能など、住宅の性能基準のイメージ
断熱性能など、住宅の性能基準のイメージ

快適な家づくりに欠かせない断熱性能。その性能を客観的に示す「ものさし」として、国が定めた2つの重要な基準があります。それが「断熱等級」と「地域区分」です。
ここでは、それぞれの言葉が持つ意味と、なぜこの両方が必要なのか、その根本的な理由を解説していきます。

1.「断熱等級」とは何か?その目的と基準

「断熱等級」とは、建物の断熱性能をランク付けした公的な指標です。正式名称は「断熱等性能等級」といい、等級1から最高の等級7まで、数字が大きいほど性能が高いことを表します。
この等級は、省エネで光熱費を抑えるだけでなく、部屋ごとの温度差をなくしてヒートショックを防いだり、結露を抑制して建物を長持ちさせたりと、快適で健康な暮らしを守るために設けられています。
断熱性能の基準には、主に「UA値(外皮平均熱貫流率)」と「ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)」という2つの指標が使われます。

  • UA(ユー・エー)値
    建物の熱の逃げやすさを示す指標。数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性が高い家になります。
  • ηAC(イータ・エー・シー)値
    夏にどれだけ日差し(熱)が室内に入るかを示す指標。数値が小さいほど日差しを遮り、夏の冷房効率がアップします。

2.「地域区分」とは何か?日本の気候帯分類

日本の気候に合わせて適切な家の性能基準を設けるため、全国を8つのエリアに分けたものが「地域区分」です。南北に長い日本では、北海道と沖縄で求められる家の性能が全く異なるため、それぞれの土地の気候風土に合った家づくりをするための、いわば「地図」のような役割を果たしています。
区分は1から8まであり、数字が小さいほど寒く、大きいほど温暖な地域です。


3.なぜ断熱等級と地域区分の両方が必要なのか

「断熱等級」は「地域区分」とセットで考える必要があります。なぜなら、目指す等級をクリアするための性能基準(UA値・ηAC値)が、地域区分ごとに異なるからです。
具体的に、地域区分ごとの値を下の表で見てみましょう。

【断熱等級と地域区分ごとのUA値・ηAC値基準】

等級/地域 1地域 2地域 3地域 4地域 5地域 6地域 7地域 8地域
等級7 UA 0.20 0.23 0.26 ―
ηAC ― 3.0 2.8 2.7 ―
等級6 UA 0.28 0.34 0.46 ―
ηAC ― 3.0 2.8 2.7 5.1
等級5 UA 0.40 0.50 0.60 ―
ηAC ― 3.0 2.8 2.7 6.7
等級4 UA 0.46 0.56 0.75 0.87 ―
ηAC ― 3.0 2.8 2.7 6.7

この表を見ると、同じ等級でも、寒い地域ほど厳しいUA値が、温暖な地域ほど厳しいηAC値が求められていることが分かります。
例えば、1地域の北海道で等級4と認定されるには、6地域の東京よりはるかに低いUA値をクリアせねばならず、結果として北海道の住宅の方がずっと高性能になるのです。
つまり、断熱等級という「ものさし」は、地域区分によって目盛りが変わるといえます。

参考:国土交通省|建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度


最新の断熱等級を詳しく解説

住宅設計のイメージ
住宅設計のイメージ

断熱等級は、脱炭素社会の実現や住生活の質の向上のため、これまでに何度も見直されてきました。特に2022年の改正では、より高い性能を示す等級6と7が新設され、目指す性能レベルが大幅に高まっています。
ここでは、それぞれの等級がどのような性能レベルを示すのか、その特徴と現在の位置付けを具体的にみていきましょう。


1.等級1~3:旧基準と現在の位置付け

現在、等級1から等級3は、過去の基準という位置付けになっています。
等級1は無断熱、等級2は1980年(昭和55年)、等級3は1992年(平成4年)に定められた基準で、現在の住宅性能から見ると、いずれも断熱性が著しく低いレベルです。
これらの等級は、現在の新築住宅で採用されることはまずありません。中古住宅市場では見かけることがあるかもしれませんが、冬の寒さや夏の暑さが室内に伝わりやすく、快適な暮らしや光熱費の節約は期待できない水準です。
家づくりを考えるうえでは、あくまで過去の基準として認識しておきましょう。


2.等級4:最低限の断熱性能

等級4は、1999年(平成11年)に定められ、長らく日本の住宅における断熱性能のスタンダードとされてきました。そして2025年(令和7年)4月からは、すべての新築住宅でこの等級4への適合が義務化されています。つまり現在の家づくりにおいて、等級4はクリアすべき「最低ライン」となっているのです。
しかし、「最低限」という言葉の通り、この等級で真に快適な暮らしが実現できるとは限りません。特に寒さの厳しい地域や、より高いレベルの省エネ・快適性を求める方にとっては、物足りなく感じる可能性があります。
法律の基準をクリアしているから安心、と考えるのではなく、あくまでスタートラインと捉えることが大切です。


3.等級5:ZEH基準と省エネ住宅の入り口

等級5は、2022年(令和4年)4月に新設された比較的新しい基準です。
この等級は、国が推進する「ZEH(ゼッチ/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」に求められる断熱性能と同レベルに設定されています。ZEHとは、高い断熱性能をベースに、高効率な設備や太陽光発電などを組み合わせて、年間のエネルギー消費量をおおむねゼロにすることを目指す住宅です。
等級4に比べて断熱性能が大きく向上しており、冷暖房の効率が良くなるのをはっきりと体感できるレベルです。光熱費の削減効果も高まり、省エネ住宅としての性能を実感できるでしょう。
これからの家づくりにおいて、一つの目標となるスタンダードな等級といえます。


4.等級6・7:HEAT20 G2/G3相当の高性能住宅

等級6と等級7は、2022年(令和4年)10月に新設された、現在の断熱性能において最も高いレベルを示す等級です。
これらは、民間団体である「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会(HEAT20)」が提唱する、G2、G3という高い水準に相当します。
このレベルになると家全体の温度差が非常に小さくなり、少ないエネルギーで家中を快適な温度に保てます。冬に暖房の効いたリビングから廊下やトイレに出た際にも「ヒヤッ」と感じることはないでしょう。光熱費を大幅に削減できるだけでなく、ヒートショックのリスクを低減し、家族の健康を守ることにもつながります。
まさに、快適性、省エネ性、健康維持のすべてを最高レベルで満たす、理想的な住まいといえます。
細田工務店では、HEAT20 G2レベルに相当する「断熱等級6」を標準仕様とした住まいをご提案しています。高性能な住まいの魅力を、ぜひモデルハウスで体感してみてください。

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日本の地域区分を詳しく解説

雪国の住宅 地域によって異なる日本の気候
雪国の住宅 地域によって異なる日本の気候

ここでは、北の極寒地域から南の亜熱帯地域まで、各区分の特徴と代表的な都市をみていきましょう。ご自身の住むエリアがどこに当てはまるか、ぜひ確認してみてください。


1.地域区分1:極寒地域(北海道一部、旭川市など)

日本で最も寒い地域に分類されるのが「1地域」です。北海道の内陸部などが該当し、冬の最低気温が-20℃を下回ることも珍しくありません。
この地域では、最高レベルの断熱性能が不可欠です。高性能な断熱材の使用はもちろん、熱が逃げやすい窓にはトリプルガラスの樹脂サッシを採用するなど、家全体を魔法瓶のように包み込む徹底した対策が求められます。


2.地域区分2:極寒地域(北海道の大部分、札幌市など)

1地域に次いで寒さが厳しいのが「2地域」で、北海道の大部分がこの区分に含まれます。札幌市のような大都市も含まれており、厳しい冬を快適に乗り越えるためには、やはり非常に高い断熱性能が求められます。
暖房を一日中使うことも多いため、住まいの高断熱化が光熱費の削減に直結します。十分な断熱計画は、快適な暮らしと家計の両方を支える重要な要素となります。


3.地域区分3:寒冷地域(函館市、青森市、盛岡市など)

東北地方の北部や内陸部が中心となるのが「3地域」です。冬は寒さが厳しく、積雪量も多いエリアです。
住宅には、冬の厳しい寒さに耐えうる、しっかりとした断熱・気密対策が必要となります。この地域では、冬の暖かさの確保が最優先課題となりますが、夏には30℃を超える日も少なくありません。夏の冷房効率も考慮したバランスの良い断熱計画を立てることが、年間を通した快適性につながります。


4.地域区分4:準寒冷地域(秋田市、会津若松市、長野市、奥多摩町など)

東北地方の南部や、長野県などの内陸高地が「4地域」に分類されます。
冬は氷点下まで冷え込む一方、夏は比較的暑くなるなど、寒暖差が大きいのが特徴です。そのため、冬の寒さ対策はもちろんのこと、夏の日差しを遮る工夫(庇やブラインドなど)も重要になります。
一年を通して快適に過ごすためには、断熱性能と日射遮蔽性能の両方をバランス良く高めることが求められる地域です。


5.地域区分5:やや寒冷~温暖地域(仙台市、水戸市、宇都宮市、青梅市など)

関東地方の北部や甲信地方、北陸地方などが「5地域」に該当します。
冬には寒さが厳しくなる日もありますが、4地域ほどではありません。この地域では、冬の暖かさを確保する断熱性能に加え、夏の蒸し暑さへの対策も考え始めたいところです。
断熱性能を高めることで、夏のエアコンの効きも良くなり、より少ないエネルギーで快適な室温を保てるようになります。


6.地域区分6:温暖地域(東京23区、大阪市、名古屋市、北九州市など)

日本の人口の多くが集中する首都圏、近畿圏、九州北部などがこの「6地域」です。
冬の寒さは比較的穏やかですが、夏は高温多湿で厳しい暑さに見舞われます。一年を通して快適に暮らすためには、冬と夏、両方の季節に対応できる高い断熱性能が求められます。「日射遮蔽性能」をアップさせるなど、断熱強化とあわせて夏の日差し対策を考えることが、快適さを実現するポイントです。


7.地域区分7:暖熱地域(横須賀市、静岡市、福岡市、熊本市など)

九州の南部や四国の一部などが「7地域」です。年間を通して温暖な気候ですが、6地域と同様に夏の蒸し暑さが厳しく、日差しも強烈です。
この地域では、冬の寒さ対策よりも、夏の暑さ対策と、湿気への対策がより重要になります。高い断熱性能と日射遮蔽性能に加えて、風通しを良くする設計など、湿気を効率的に排出する工夫も求められます。


8.地域区分8:蒸暑〜亜熱帯地域(東京都小笠原村、沖縄本島、奄美諸島など)

沖縄や奄美諸島などが該当する「8地域」は、日本で最も温暖なエリアです。
冬でも暖房がほとんど必要ない一方で、一年を通して高温多湿な気候が続きます。そのため、住宅には夏の暑さと強い日差しを遮る性能、そして台風に耐える強度が最優先で求められます。
断熱性能は、冬の寒さ対策というより、夏の冷房効率を高め、厳しい暑さを乗り切るために不可欠な要素となるでしょう。


9.あなたの家はどの地域?地域区分を確認する方法

ご自身が家づくりを検討している市区町村が、どの地域区分に該当するかは、専門家でなくても簡単に調べられます。
最も確実なのは、国土交通省や各種研究機関、建材メーカーなどが公開しているWebサイトで確認する方法です。例えば以下のサイトでは、住所を入力するだけで簡単に地域区分を調べられます。

参考:YKK AP|省エネ地域区分検索

また、家づくりを相談する住宅会社や工務店、ハウスメーカーに尋ねれば、すぐに教えてくれるはずです。まずはこの「地域区分」を知ることが、住まいの最適な性能レベルを考えるためのスタートラインです。


あなたの家に最適な断熱等級の選び方

快適なマイホーム くつろぐ女性
快適なマイホーム くつろぐ女性

では、実際に自分の家ではどの等級を選べば良いのでしょうか。
ここでは、ご自身の住む地域と、目指す暮らしのレベルに合わせて、最適な断熱等級を選ぶための具体的なヒントを紹介します。


1.地域区分に応じた適切な断熱等級の目安

どの断熱等級を選ぶべきか、その目安となるのが、国が推奨する「省エネ基準」です。
2025年からすべての新築住宅で適合が義務化された「等級4」は、あくまで最低限のラインと考えましょう。より快適で省エネな暮らしを目指すなら、その上の等級を視野に入れることが大切です。

一つの目標となるのが「等級5(ZEH基準)」です。このレベルになると、多くの地域で断熱性能の高さを実感でき、光熱費の削減効果も期待できます。
そして、より高い快適性や健康的な暮らしを求めるなら、「等級6」以上がおすすめです。
冬の寒さが厳しい1〜4地域では、外気温に左右されず家中を暖かく保ち、暖房費を大幅に削減。ヒートショックのリスクも低減します。一方、5〜7地域の温暖なエリアでは、冬の底冷えを防ぐだけでなく、夏の厳しい外気熱の侵入を遮断することで冷房効率が格段に向上。少ないエネルギーで涼しく快適に過ごせます。
初期コストは上がりますが、将来の光熱費削減や健康維持といった長期的なメリットを考えれば、十分に価値のある仕様といえるでしょう。


2.断熱等級が快適性に与える影響

断熱等級の違いは、日々の暮らしの快適さに直接あらわれます。例えば、最低基準である等級4の家では、暖房の効いたリビングは暖かくても、一歩廊下に出るとヒヤッとしたり、冬の朝に窓際がひどく冷え込んだり、といったことが起こりがちです。
一方、等級6や7といった高性能な住宅では、家全体の温度差が非常に小さくなります。冬でも家の中では薄着で過ごせて、夜中トイレに起きても寒さを感じません。夏の厳しい日差しが照りつける日でも、エアコンがすぐに効き、一度涼しくなればその快適な温度が長く続きます。
こうした室温の安定は、単に心地よいだけでなく、血圧の急変動によって心臓や血管の疾患を引き起こすヒートショックのリスクを低減するなど、家族の健康を守ることにもつながります。
断熱等級を選ぶことは、「どのような質の暮らしを送りたいか」を選ぶことでもあるのです。

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住宅の性能向上に活用できる補助金制度

補助金と書かれたブロックと電卓
補助金と書かれたブロックと電卓

「高性能な家は魅力的だけど、初期費用が気になる…」と感じる方も多いかもしれません。

しかし、国や自治体は環境に優しく省エネ性能の高い住宅の普及を後押しするため、さまざまな補助金制度を用意しています。これらの制度を賢く活用すれば、お得に住宅の性能をグレードアップさせることが可能です。

2026年現在、国が主体となる制度には主に以下のようなものがあります。

このほか、各自治体が独自に行っている補助金制度もあります。ただし、これらの制度は年度ごとに内容が変わり、予算の上限に達すると早期に終了することもあるため注意が必要です。
家づくりを計画する際は常に最新の情報を確認し、利用できる制度がないか早めに住宅会社へ相談しましょう。


まとめ|細田工務店の注文住宅は「断熱等級6」が標準仕様!

今回は、快適で健康的な家づくりに欠かせない「断熱等級」と「地域区分」について、その基本から等級の選び方までを詳しく解説してきました。大切なのは、法律で定められた最低基準に満足するのではなく、ご自身の住むエリアの気候特性を理解し、将来にわたって家族が心地よく暮らせる性能レベルを見極めることです。
2025年から義務化された「断熱等級4」は、あくまでスタートラインです。その先の「等級5」、そして「等級6・7」へと性能を高めることで、暮らしの質は格段に向上していくでしょう。

私たち細田工務店は、お客さまに心からご満足いただける暮らしをお届けするため、HEAT20 G2レベルに相当する「断熱等級6」の住まいを実現しています。

また、皆さまに確かな品質をお届けするため、長谷工技術研究所において実際の断熱性能仕様の建物を用いた実証実験を実施し、継続的な商品改良に取り組んでいます。

お客さまの暮らしに寄り添うからこそ、住まいの性能にも妥協はありません。

「最適な断熱性能を知りたい」「一年を通して快適に過ごせる住まいにしたい」。
そのようなお考えをお持ちの方は、ぜひ細田工務店までお気軽にご相談ください。