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1979(昭和54)年、この地に建売分譲住宅を購入してお住まいになっていたM様。3人のお嬢様に恵まれ5人家族で賑やかに暮らしていました。20年30年と時が経つにつれ、子供達は、独立し2003(平成15)年春には夫婦2人だけの生活になったそうです。
「主人は都内まで2時間かけて通勤していましたが、そろそろ体力的にも厳しくなってまいりましたので、都内にマンションを買おうかという話になりました」と奥様はお話しくださいます。
2007(平成19)年に賃貸マンションに転居され、2012(平成24)年には改めて都内に分譲マンションを購入したそうです。
さて空き家になってしまったT市の戸建て。「私たち夫婦も娘たちもそれぞれがマンション暮らしなので、ここをみんなで集まれる家にしたいと思いました」と奥様。一度もリフォームをしていなかった築38年の戸建ては傷みが激しく、またセカンドハウスとしての利用であれば平屋に減築したいという思いがあったそうです。
細田工務店にご依頼いただいたのは、この戸建てが細田工務店の建築だったこと、とても住みやすくお気に召していただいたことが主な理由とおっしゃいます。当初は減築リフォームも検討されていましたが、何度も打ち合わせを重ねた結果 建て替えることになりました。
建て替えの際にこだわったのは躯体の耐久性。「もともとが田んぼを改良した分譲地だったので水はけが悪く、一年中ジメジメしていました」とご主人様。和室の押し入れなどが、白蟻被害にあったこともあり基礎は耐久性と防湿性に優れたベタ基礎を採用しました。間取りはコンパクトながらも家全体に風が通り抜けるように工夫。別荘地としてお使いになることを考えて、庭に面した開口部には幅広いサッシを採用し、たっぷりの陽射しが入るようにしました。
以前は草むしりにご苦労されたことから大部分を砂利敷きに、一部は緑を残すために芝生を。植栽はすべてお任せいただいたので、旧宅に植えられていたものの中から思い出深い庭木を移植し、キッチンから見える外の景色を一枚の絵画に見立てて、シンボルツリーや家庭菜園を配置しました。広縁は和室側だけの予定だったのを、お孫様たちが伸び伸びと遊べるようにとリビング側まで伸ばすことをご提案しました。
今回は工事業者とともに上棟式を開催させていただいました。「組み上がった梁や柱を見ることができて木造建築の素晴らしさがを実感できました。天井を閉じてしまうのがもったいないくらいでしたね」とご主人様は笑います。
ご夫婦は月に数日間の滞在ですが、大型連休になるとお嬢様とそのお孫様を含め、時には総勢10名が一堂に会するそうです。
「今年の夏休みは芝生の上にビニールプールを出しました。孫たちは広縁をかけずり回って大はしゃぎでした。私たちもそれを見ているのが本当に楽しくて幸せで」と、そのときの光景を目を細めながらお話しくださいました。マンション住まいのお嬢様たちも緑豊かな故郷に戻ってくると子どもの頃の懐かしい思い出が込み上げてくるそうです。この家でお孫様たちにも素敵な思い出ができますように、これからもお手伝いさせていただきたく思います。
シンクに立つとお庭で遊ぶお孫様たちの様子がよく見えます。奥行きがあるのでお嬢様たちと作業しても余裕です。
年代物の貴重なタンスには思い出がたくさん詰まっています。木質の温もりを感じる扉と家具の重厚感が溶け合い落ち着いた空間になりました。
陽射しが強すぎるとのことから障子に加えてロールカーテンも設置。シャッターよりも操作が簡単で採光も思いのままに調節できます。
旧宅に飾られていた年代物の鏡も真っ白な壁にかけるととてもよく映えます。下駄箱とともに和モダンな雰囲気になりました。
なにからなにまで新野さんにお世話になり、本当にありがとうございました。また何かありましたらご相談させていただきます。
施工から関わったのは初めてだったので勉強させていただきました。私がご提案した家庭菜園ですが、プランの打ち合わせをさせて頂いているときにご主人様から夏になるとお孫さんたちが遊びにきてお庭で、キャンプなどしていると聞いていたので新築でもまた楽しい思い出が増えるように一部家庭菜園が、出来るスペースを作り苗を植えお引渡しの時に収穫が出来るようにしました。実際にお孫さんたちと一緒に収穫体験ができたようで大変嬉しく思います。