細田工務店建築の中古戸建住宅を地域の人々の居場所へとリフォーム

細田工務店建築の中古戸建住宅を地域の人々の居場所へとリフォーム
細田工務店建築の中古戸建住宅を地域の人々の居場所へとリフォーム

茨城県つくば市

居場所サポートクラブロベ様

築年数
約30年
工事期間
約7か月
工事内容
2階建て戸建住宅を福祉施設へフルリフォーム。1階南側増築。解体して2階部分載せ替え。

30年ほど前に細田工務店が建築した2階建て中古住宅を、福祉施設へとフルリフォームしました。1階は南側の庭に面した部分を増築して延床面積を広げています。2階部分は全て撤去して載せ替え、屋上に庭を作りました。

中古戸建住宅を地域の人々の居場所へ

Q:施設の概要を教えてください。
ロベ様:『居場所サポートクラブロベ』は、学童クラブや学習支援無料塾、障がい者グループホームなどを運営しているNPO法人です。この施設は、学童クラブ、学習支援無料塾、子ども食堂、そして近隣にお住まいの高齢者の方々のコミュニケーションスペースとして利用する目的で、空き家になっていた中古の戸建住宅を取得し、リフォームをしました。地域の交流イベントでは、ここに通う子どもたちが力を合わせて作り上げた商品を販売するなど、子どもたちが人と人、人と地域とのコミュニケーションを通して社会のしくみを学んでいくための活動にも力を入れています。

誰にとっても安全であること

Q:リフォームではどのようなことを大切にしましたか。
ロベ様:大勢の子どもたち、障がい者、高齢者が過ごす場所なので、誰にとっても安全であることを最優先して設計していただくようお願いしました。車いすでも利用しやすいように段差をなくし、浴室やトイレは子どもたちが怖がったり不安がったりすることのないよう、明るく優しい雰囲気の色を選んでいます。屋上へは敷地内からしか行き来できないよう、また、上っていく利用者をスタッフが把握できるような動線になっています。屋上のフェンスはよじ登れない高さのものを風で倒れないように設置してくださり、水遊びをすることも考えて水はけのよい人工芝と大きな排水口を設置してくださいました。

思いの詰まったランドセルボックス

Q:造り付けのランドセルボックスはどのようにしてできあがったのでしょう?
ロベ様:子どもたちはランドセルと補助バッグを使用していて荷物が多いので、それらを収納できる大きな棚の設置を考えていたところ、福祉施設への納入実績も多い家具屋さんから安全性や使い勝手についてのアドバイスをいただき、建物に合わせて全て造り付けることにしました。子どもが棚に上ってしまうようなことがあっても棚が転倒しないよう、また、棚の後ろに物が落ちることのないようにとの配慮からです。天板の木口はケガをしにくいように丁寧なR加工をしてくださいました。ダイヤル錠とこちらで保管するシリンダー錠の組み合わせがわかるよう、担当の営業さんがアルファベットのかわいい目印をつけてくださいました。

大切にしたかった和室での時間

Q:和室にはこだわりがありましたか?
ロベ様:当初から、多目的に使えて寝転がったりもできる和室を設けたいと考えていました。打ち合わせの中で、フローリング敷きのカフェにしてはどうかという案もありましたが、和室に触れる機会は大事だと思い、増築した部分にも全て畳を敷いていただいて10畳以上の広々とした和室にすることができました。車いすでも利用できるよう、また、高齢の方が躓いたりすることのないよう、隣接する食堂や廊下との行き来はフラットにして段差をなくしてもらいました。畳表には汚れや傷に強い和紙製のものを使用して、畳職人さんがきれいに仕上げてくださいました。


ギャラリー

お客さまの声

茨城県つくば市の居場所サポートクラブロベ様
茨城県つくば市の居場所サポートクラブロベ様

工事を進める中で、設計段階では想定できなかったことや仕様の変更などがありましたが、その都度こちらの希望を丁寧に時間をかけて聞いてくださり、設計事務所さんとも綿密に打ち合わせてくださったので、お任せしていてとても安心感がありました。設計や工事に携わってくださった方々と私たちの思いがたくさん詰まったこの場所で、子どもたちをはじめ、地域の人々がよい時間を過ごしてくれることと思います。