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住まいの心地よさは時が経てば徐々に下がっていくもの、とあきらめている方がいたら、それは少々もったいない考えかもしれません。少しずつでも住まいに手をかけ続けていれば、20年、30年経ってもなお、住み心地は保たれるどころか、さらに向上していくこともあります。そんな風に丁寧に住み継がれてきた住まいには、新築とはまた違った心地よさがあるのも事実です。

そう感じさせてくれたのは、杉並区の閑静な住宅地に佇むK様邸。K様がもともと2軒分の家が建っていた土地を購入し、庭を囲むように奥行きある住まいを建てられたのは、30年以上も前になるそうです。

「当初お願いしていた別の工務店から提案された設計に満足できず、どうしようと悩んでいた時に知り合いから薦められたのが地元の細田工務店でした。夫婦と当時小・中学生だった子どもたち3人、それぞれに個室がほしい、そしてみんなが過ごすリビングや玄関、お風呂はできるだけ広く、という要望を丁寧に汲み取り形にしてくださいました。何より、長年地域に根差してやっている工務店であれば、この先何かあった時にもすぐに対応してくれるでしょうし、相談にも乗ってくれるだろうと思えたのが一番大きかったですね。実際その通りでしたから、細田さんとは気づけばこれだけ長いお付き合いになりました」。

K様はこれまで、定期的な修繕に加え、2度の大規模リフォームを実施されました。2013年に行った2度目のリフォームでは、お風呂やキッチンなど水回りの設備交換、壁紙や絨毯の張り替え、照明の交換、外壁塗り直しといった基本的な更新から、耐震チェック、ソーラーパネル、バリアフリー化といったプラスアルファまで、様々な箇所に手を加えたそうです。

「工期が3ヶ月に及ぶ大掛かりなリフォームでしたが、コーディネーター、営業、大工とそれぞれの立場の方が連携して対応してくださり、長い付き合いだからこその信頼関係を感じました。特に嬉しかったのは、動線が狭くならないようにと壁に埋め込む形で提案してくださった手すりです。実際に出来上がってみると確かに邪魔にならず、つかまりやすくてとても安心感があります。驚いたのが、お風呂のリフォームの際にシロアリの被害が見つかったこと。やはり点検や手入れは必要なんだと実感しましたし、早期対応ができて安心しました」。

リフォーム後の暮らしについて、「もともと住み心地を大切にしてきた家でしたが、さらに居心地がよくなったのを実感します」と語るK様。
「私は10年ほど前から、風景画を描くためにヨーロッパの小さい村を何度か訪れているのですが、そこでは室内は使いやすくリフォームしながらも、昔ながらの石造りの家を何百年も大切に住み継いでいるんです。それがいつもうらやましくて、我が家もそんな風に長く住み続けたいと思っています。そのためには定期的に手をかけることが欠かせませんから、どんな些細な相談でも耳を傾けてくれる工務店が近くにあるということは何より心強いです」。

今後は、お孫さんが来た時のために庭に遊び場をつくりたいと考えているのだとか。家族の変化に合わせて少しずつ住まいに手を加えながら、ますます心地よい暮らしを築かれていくことでしょう。