介護を終え、気持ちに区切りをつけようと
リフォーム・ストーリー
築23年の輸入住宅にお住まいのU様。
お仕事の傍ら、15年に渡ってご両親の介護をされてきましたが、一昨年・昨年と続けて、ご両親をお見送りになりました。
ご両親が遺された品々の整理や介護用品の片付けをする傍ら、ご自分の気持ちを切り替えてひとつの区切りをつけたいとの思いから、家の内装をリフォームしようとお考えになりました。
施設と在宅、両方での介護
「介護の期間は15年ほどで、後半の8年間、母は施設で過ごしました。施設は電車とバスを乗り継いで片道40分ほどのところにあり、当初は父と私が交替で通っていました。そうしているうちに、今度は父が介護の必要な状態になったんです。一時的に入院することはありましたが、父はずっと在宅で頑張っていました」と、ご主人はおっしゃいます。
ご自宅では、リビングに介護用ベッドやポータブルトイレなどを設置して、お父さまのための介護の環境を整えられたそうです。
細田工務店とのご縁
U様と細田工務店のご縁の始まりは、10年ほど前にさかのぼります。
建物は輸入住宅メーカーによる建築ですが、築後10年以上が過ぎて屋根や外壁の営繕をお考えになった際、お父さまが「メンテナンスでお世話になるのは、地元の大きな工務店が良い」と、細田工務店本社にあるリフォーム営業部へ足を運んでくださいました。
以来、ユニットバスの交換やキッチンへの造作棚取り付け、玄関ドアの交換や階段手すりの付け替えといったリフォーム工事から、エアコンの交換、窓の修理、ハウスクリーニングなど、こまめに手をかけて家を大切にされるU様のお手伝いをさせていただいています。
「大がかりなリフォーム工事から日常の修繕まで、家の様々なことを相談させてもらっています。かかりつけ医やかかりつけ薬局のような感じですね」とU様はおっしゃいます。
信頼できるから依頼できたリフォーム
「担当の布施さんは父と仲が良くて、介護の期間中もなにかと気にかけて下さっていました。今回は、家をリフォームすることで気分転換をしたい、と私から布施さんに相談させてもらったんです」とご主人。
ご友人からは「これからは自分のことをする番ね」と声をかけていただくものの、やはり喪失感は大きく、いったい何をすればいいのか……と考える中で、気持ちに区切りをつけるリフォームをしよう、とお考えになったということでした。
インテリアを少しずつ整えて
U様は今回のリフォームにあわせて、一部の家具や、ラグなどのファブリック、絵画、置物なども新調されました。
「二人とも、仕事もあるのでゆっくり見て回るというのはなかなか難しいですけど、好きなものをひとつ、またひとつと選んで、飾っていくのは楽しいですね。少しずつですが、こういうことも気分転換になっています」とおっしゃっていました。
ギャラリー
リビングダイニング
リフォーム前は、すっきりした印象のホワイト系のクロスでした。U様のお好みに合うように、家具やカーテンとのバランスを考えてご提案させていただきました。
明るく、温かい雰囲気になったリビング・ダイニング
「ボーダークロスで切り替えて、上下2色にすることを提案していただきました。とても素敵なお部屋になりました」とU様。
リビングの正面には、大谷石が印象的なガス暖炉と収納棚が並んでいます。ボーダークロスは、この高さを基準にして配しました。
「壁紙は、私たちが好きな黄色やオレンジを基調に、明るくて温かみのあるものを提案していただきました」とU様。
掃出し窓の前に、介護ベッドを設置されていたそうです。長い間開閉していなかったため、開閉の動作が不調になっていた雨戸も調整しました。
出窓の奥は、これまでローマンシェードだったものを、黄色のカーテンに交換しました。「色の希望だけ伝えてお任せしましたが、とても素敵に仕上がりました」とU様。
玄関ホールも温かい雰囲気に
天井のクロスはそのままに、壁面のクロスを張り替えました。玄関ドアは以前、カバー工法を採用して、断熱性能の高いものに交換しています
以前、階段の手すりが外れてしまった際に、補強下地を入れなおして取り付ける工事を行っています。
その際、階段室全体のクロスを張り替えるのではなく、手すりを取り付ける部分だけをボーダークロスのようにして張り替えました。
トイレ
華やかな印象のトイレルーム
「クロスの候補が最終的に何種類か残り、決めかねていたところ、ウィリアム・モリスのこのクロスを勧められました。素敵な仕上がりに大満足です」と奥さま。
腰壁部分と床に貼られた清潔感のある大理石とボーダーのタイルに、ウィリアム・モリスのクロスが柔らかい温かみを添えています。鏡は今回U様が新調されました。
トイレのドアはかつて右開きでしたが、在宅での介護にともない、リビング・ダイニングからの出入りを容易にするために蝶番の位置を付け替えて、左開きに変更しました。
4年前にリフォームした浴室
浴室は4年前にユニットバスの入れ替え工事を行いました。以前のものと比べてお掃除が楽になったこともあり、入浴後には欠かさずお掃除をしていらっしゃるとのことで、今でも新調した時のようにきれいです。
タイルと大理石に合わせたクロスで仕上げた洗面室
浴室のリフォーム工事で一部取り壊した壁は再建後、壁の輸入タイルと床の大理石に合わせたクロスを貼って仕上げました。
浴室のリフォーム工事で一部取り壊した壁は再建後、壁の輸入タイルと床の大理石に合わせたクロスを貼って仕上げました。
お客さまの声
東京都杉並区にお住まいのU様
2007年に屋根の改修工事をお願いしたことから始まり、細田工務店さんには、日頃から家の様々なことを相談しています。4年前の浴室リフォーム工事以降、ずっと担当してくださっている布施さんには、介護に関することでも大変お世話になりました。今回のリフォームでも、こちらの好みに合わせた提案やアドバイスをしてくださり、仕上がりに大変満足しています。細田工務店さんの良いところは押しつけがなく、わたしの相談に「そこは、かえって何もしない方がいいですよ」と言われて、こちらが納得したことがあるくらいです。ありがとうございました。
わたしがお手伝いしました
担当:布施 忠明
もともと建物の仕様は高級感のあるつくりと仕上がりの室内でしたので、浴室のリフォーム以降、内装関係のご依頼は室内の装飾や雰囲気を引き立てるように配慮させていただきました。メンテナンス・修繕を含め、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。