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東京都調布市
I様邸
ご結婚されてから、マンションの高層階にお住まいだったI様ご夫婦。ご結婚後1年が経った頃から、家を探し始めることになりました。
玄関アプローチにあしらわれた植栽は、分譲地全体の風景にも潤いを与えています。
「戸建に住みたいと思ってはいましたが、『戸建は高い』という昔のイメージも持っていたので、当初はマンションを中心に検討していました」とご主人はおっしゃいます。ところが、昨今はマンションの価格が上昇傾向。物件を色々見ているうちに、駐車場や管理費などの固定費を合わせると、戸建もマンションもそんなに変わらないのではないか、と感じるようになったのだそうです。そして、いくつかの戸建分譲地や注文建築を検討されるようになったその中に、当社の別の分譲地がありました。奥さまのご実家からも比較的近く、物件も環境もよかったのですが、すぐには決断できずにいました。
「その細田工務店の分譲地で説明を担当してくださった方の印象が、とても良かったんです。家を探し始めて日が浅く、何を重視すればよいのかもわからなくて、ともすると勢いに飲まれそうな時に、家を探す際に考えるべきことなどを、丁寧に教えてくださいました」とご主人はおっしゃいます。そこで、細田工務店の『グローイング倶楽部』に登録して、当社の他の分譲地も見てみることにしたのだそうです。調布にあるこの分譲地のことは『グローイング倶楽部』から送られてくるメールマガジンで知ったものの、地縁もなく、なんとなく気になりつつも見学にまでは至っていませんでした。
「細田工務店の家は作りがしっかりしている、と主人が最初に気に入ったんです」と奥さま。ご主人は、1995年の阪神・淡路大震災を神戸市東灘区で経験されたそうです。「周囲の戸建住宅は軒並み倒れて、ひどい有様でした。だから、しっかりした作りの家であることと、環境・エネルギー分野の仕事をしていることから省エネ性能もしっかりしていること、この2点は絶対に譲れない条件でした。耐震に関しては、他社の施工も行っている細田工務店の家なら大丈夫だろう、と思ったのがきっかけです」とご主人はおっしゃいます。そして、「震災を経験して、家に大事なことは、災害などから家族を守ってくれることだと考えるようになりました。細田工務店の家には、そういう安心感がありました」ともお話しくださいました。
ご夫婦は色々な分譲地を検討しながら、耐震性能・省エネ性能以外にも、家に求める条件をリストアップしていきました。そして、分譲地を見学するたびに、そのリストはどんどんと伸びていったのだそうです。「気付けば条件が増えすぎていて、決め手がなくなりました。手詰まりになってしまったんです」とご主人。そんな時にご夫婦で訪れたのが、神代植物公園のバラフェスタだったそうです。プリザーブド&アーティフィシャルフラワーサロンの講師資格を持つ奥さまは「とても素敵なバラ園でしたし、調布もよい街だと思いました」とおっしゃいます。そして、当分譲地とのご縁が生まれました。
「なかなかよい家に巡り合うことができず、家を探し始めて2年くらい決められずにいたのですが、ここを見た時は第一印象から素敵だな、と思って。」と奥さま。「家は結婚と同じで、いくらふたりがよいと思っても、家族みんながよいと思ってくれないと住むことはできないと思うんです。ここは互いの両親も気に入ってくれました」とおっしゃる奥さまの言葉に、ご家族とのつながりを大切にするご夫婦の思いが込められていました。
「マンションは眺望がよかったけれど、やっぱり戸建は落ち着きますね」と奥さま。分譲地のあるこの地域は、ご夫婦が家選びの条件のひとつに挙げられていた、第1種低層住居専用地域です。そのため、周囲に高い建物はありません。住んでみていかがですか?と伺うと、ご夫婦は「リビングの窓から見える空が広いんです。調布の花火も見えました。家の周辺は静かで落ち着いていて、緑が多いところも気に入っています。引っ越し後の最初の朝は、鳥のさえずりで目が覚めました。ここはこんなに静かなのに、歩いて10分もかからない調布駅前は日常の買い物に困りません。街もこの家も、とてもバランスがとれていると思います」とおっしゃっていました。
モールとスリット窓による、水平・垂直方向への伸びやかなデザインが特徴的な外観です。「片流れの屋根の形も良いですね」と奥さま。
正面の生垣が、リビングと公道の視線を柔らかく遮ります。
玄関に置かれたコンソールテーブルには、奥さまのフラワーアレンジメントの作品が飾られ、クリスマスのデコレーションが施されていました。
玄関の壁面を飾るのは、ご夫婦でお選びになったエコカラットです。「タイルを撮影して画像データを作り、パソコンでレイアウトを考えました」とご主人。窓に映る鋳物オーナメントのシルエットが印象的なダークブラウンの木目調ドアと、エコカラットの凹凸が作り出すリズムが、空間のアクセントになっています。
玄関ホール正面には、大型の収納庫が設けられています。
天井まである大きな扉は、取っ手のないスッキリとしたデザインで圧迫感を感じません。
「靴の他に傘立てや洗車用品なども収納していますが、たくさん入りますね」と奥さま。
採光・通風を考慮して、南側に2か所、道路側に1か所の窓を設置したリビング・ダイニング。ガーデンスペースにつながる2つの掃き出し窓も、明るく開放的な印象です。
「ふたりで過ごす時間が長いリビング・ダイニングなので、テーブルや椅子、ソファーはお気に入りの飛騨の家具を揃えました」と奥さま。
「正面の壁は、家具のウォルナットとコーディネートしたいと思い、ブルーグレーのクロスにリフォームしました」と奥さま。クロスに合わせてカーテンは淡いグリーンをお選びになりました。
寒さ対策に、と階段に取り付けられたロールスクリーン。「とても効果がありますよ」と奥さまはおっしゃいます。使わない時は上にしまうことができるので、邪魔になりません。
壁の一面に貼られたエコカラットのテクスチャーが、刻一刻と変化する陰影によって、様々な表情をリビングにもたらします。
「自分の家を持ったら、照明にこだわりたいと思っていました」とご主人。ペンダントライトや間接照明の柔らかな光の透過や反射が、心地良い空間を作り出しています。
「ダイニングからキッチンの中が見えてしまうかなと思いましたが、案外気にならないものですね」と奥さま。リビングの飾り棚に並べられたカップ以外の食器類は、全てキッチンに収納できているそうです。
「キッチンにタイルを貼りたかったんです」とおっしゃる奥さま。施工の際、現場に立ち会っていらっしゃった奥さまが、タイル職人と目地幅の打ち合わせなどをされたそうです。
「明るくて気持ちが良いですね。マンションでは、朝も電気をつけなくてはいけなかったので」とご主人。奥さまは「髪の後ろをサッと整えるのに、3面鏡は使いやすいですね」とおっしゃいます。
「床が冷たくないのがよいですね。カウンターを取り外せるので、お掃除もラクみたいですよ」とおっしゃるご主人に、「排水口のお掃除もラクです」と奥さま。マンションにはなかった浴室の窓を利用して、効果的な換気方法を色々試されているそうです。
玄関に使用したエコカラットの残りを、トイレに貼ることにしたのだそうです。「トイレのエコカラットも、レイアウトは自分たちで考えました」とご主人。
楽に、安全に昇降できるよう、手すりを設置しています。日中は窓から差し込む光で、足元まで明るい階段室です。
真ん中に壁を設けて2室として使用することもできる、10畳の2ドア1ルーム。現在は1室のまま、寝室として使用されています。等間隔で並ぶスリット窓のカーテンを、どういう形にしようかと悩まれたそうです。「最終的に、1窓ずつの片開きにすることにして、カーテン生地を選びました」とご主人。
将来2部屋に分けたい時は、あとから間仕切り壁を入れられるように下地がもともと入っており、各部屋用にドアとクロゼットが予め設けられています。
購入前、長い時間をかけて本当にたくさんの家を見てきて思うのは、いくら良い家でも、ご縁がなければ決まらないものなのだということです。悩みすぎて、手詰まり感から購入に踏み切れなくなっていましたが、それでも満足いくようにしっかり悩んでいたからこそ、ご縁があった時に、パッと決まったのだと思います。また、ご担当の皆川様の穏やかなお人柄と、こちらからの細かな質問に対する丁寧なご対応に、信頼感を抱いたことも決め手の一つとなりました。購入後も、タイルや家具の選定、レイアウトに時間をかけましたが、とても楽しい時間でした。満足感もありますし、なにより良い思い出になりました。