住まいのお手入れガイド

住まいでは、各部屋・箇所に電気が配線されていますが、安全のために配線ごとに電気の限界容量を制御しています。

電気設備や機器のこまめな掃除が電気を効率的に使用することにつながります。また、掃除の際には破損していないかなどの点検も一緒に行いましょう。

照明器具:イメージ
照明器具:イメージ

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自分の住まいの許容電気容量と、使用中の家電製品の消費電力量を把握しておく

現代の生活では、エアコン、電子レンジなどの大容量の家電製品の増加により、電気を使い過ぎになりがちです。
自分の住まいで使用できる電気容量を知っておくことはもちろん、各家電製品の消費電力の目安を把握し、住まいの中のどの場所でどれくらいの消費電力になっているかを記録しておきましょう。

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電気設備、家電製品は正しく使用しましょう

住まいの安全を確保する分電盤などの電気設備の機能を把握するとともに、日々の暮らしを便利にする家電製品の正しい使用法を守り、使い過ぎないよう注意しましょう。
また、コンセントやプラブは、間違った使い方をすると、思いがけない危険が身近にありますので気を付けましょう。

分電盤のお手入れ
ケース1

分電盤のお手入れ

住宅用分電盤は、配線用遮断器や漏電遮断器(希望により設置)、アンペアブレーカー(供給電力会社により装備されない場合もあります)などにより構成されます。

起こりうる不具合
作動不良、破損、 漏電遮断器(漏電ブレーカー)落ち

日常のお手入れ

  • スイッチまわりのホコリは、作動不良や破損の原因になるため、こまめに掃除するよう心掛けましょう。
  • また、プラグとコンセントの間にホコリなどがたまると火災の原因となります(トラッキング火災)。ホコリなどがたまらないように、こまめにお手入れをしましょう。
【ご注意】

電気設備の使用法を誤ると重大な事故に至るおそれがあります。必ず各電気設備の取扱説明書を熟読し、正しい使い方をしてください。製品による違いもありますので、当ウェブサイトの記述と取扱説明書が異なる時は、器具の取扱説明書に従ってください。問題がある場合には、遠慮なく当社にご相談ください。
当社お問い合わせ窓口はこちらです。

自分でできる補修方法

電気の使い過ぎで落ちた場合
(スイッチが完全に下まで落ちている場合)
  • 配線用遮断器(安全ブレーカー)は、回路別に電気の使用量が許容量を上回ると、自動的にスイッチを切り、電気の供給を止める装置です。
  • 配線用遮断器が働いた場合は、その回路の使用電気器具の電源を切ってから配線用遮断器のスイッチを入れてください。
  • 使用電気器具の電気使用量を減らしても正常にならない場合は、器具または配線のトラブルなどが考えられますので、すぐに当社にご相談ください。
当社お問い合わせ窓口はこちらです。
漏電で落ちた場合
(スイッチが途中まで落ちている場合)

分電盤内臓の漏電遮断器は、回路のどこかに漏電があると、素早く見つけて自動的に電気を止めます。漏電遮断器が働いた場合は、下記の応急処置をしてください。

  • 配線用遮断器(安全ブレーカー)のスイッチを全て切る
  • 電気器具、配線器具に人が触れていないか確認する
  • 漏電遮断器を入れる
  • 配線用遮断器を1つずつ入れていく
  • 漏電遮断器が再び切れた時、その回路で漏電していることがわかる
  • 漏電している回路の配線用遮断器のみを切り、漏電遮断器を入れる

*月に1度は漏電遮断器についているテストボタンを押し、正しく作動するか確認しましょう。

*漏電は非常に危険です。漏電と思われる場合はすぐに東京電力などの管轄の電力会社にご連絡ください。

【アンペアブレーカー】

各回線合計が契約電力量を超えると自動的に電気の供給を止める装置です。
電力会社との間で電気の需給契約を締結すると、電力会社から貸与品として設置されます。電気の需給契約はアンペア数が数段階に分かれていて、それぞれのアンペア数はアンペアブレーカーに記載されている数字やアンペアブレーカーのスイッチの色で区別できます。

※アンペア数で契約しているのは、北海道、東北、東京、北陸、中部、九州の6社の電力会社です。電気の需給契約がアンペア制でない4社の電力会社(2010年10月現在、関西、中国、四国、沖縄)は、アンペアブレーカーは設置されません。これらの4社では、アンペア数に関係なく、一定の電力使用量までは基本料金、超えた量は従量料金が加算される「最低料金制」のシステムで契約しています。
エアコンのお手入れ
ケース2

エアコンのお手入れ

フィルターにホコリがたまると、せっかくの冷房が効かなくなる上、電気代も無駄になってしまいます。

起こりうる不具合
作動不良

日常のお手入れ

  • エアコンフィルターの掃除はなるべくこまめに行うのが効果的です。月に1回を目安に(夏や冬はさらにこまめに)掃除するよう心掛けましょう。
  • まず、フィルターを本体からそっと取り外し、ベランダなどでホコリのついている側から掃除機を掛けます。
    ホコリが取れたら、水かぬるま湯で洗い、古い歯ブラシを利用し、細かい汚れまで丁寧に落とします。
  • 最後に水分を十分に拭き取り、陰干しで乾かしてから本体に取り付けます。フィルターが湿ったままで使用すると汚れがつきやすく、カビの原因にもなるので乾燥は十分に行いましょう。
  • 悪臭やホコリ、カビなどを除去する市販のエアコン内部用掃除スプレーを使用する場合は、各商品の取扱説明書に従って、コンセントを抜き、ホコリなどを掃除機で吸い取った後に、基板や受光部、配線などに水がかからないように注意して作業しましょう。作業終了後はしばらくしてからコンセントを入れ、試運転してから使用しましょう。

自分で行うのが心配な方は、当社にご相談ください。当社お問い合わせ窓口はこちらです。

照明器具のお手入れ
ケース3

照明器具のお手入れ

1年間全く掃除しないと、電球やカバーについたホコリや汚れなどにより、汚れやすいキッチンなどで40%、清潔な場所でも10%明るさが低下すると言われます。

起こりうる不具合
作動不良、破損

日常のお手入れ

  • キッチンなどの汚れやすい場所や、おろそかになりがちな吹抜け部分のある玄関ホールなどは半年に1回、掃除しましょう。
  • 柔らかい布を住宅用洗剤を薄めたぬるま湯に浸して固く絞り汚れを拭き、次に水拭きで洗剤分をよく拭き取った後、器具をよく乾かしてから使用しましょう。
【ご注意】
  • 上昇気流によりゴミが付着しやすくなるので、照明器具の真下でストーブなどを使用することは避けましょう。
  • 掃除の際は、電気の通る部分に水をつけたり、ベンジンやシンナーを使用したりしてはいけません。

自分でできる補修方法

  • 照明器具の掃除や電球交換は、必ず器具の電源を切り、ランプやガラスが冷えてから行いましょう。
  • 白熱灯、蛍光灯は決められたワット数のものに交換しましょう。ワット数が異なると、過熱破損や火災の原因になり危険です。ワット数がわからない場合は、切れた電球を取り外して種類を確認しましょう。
コンセントのお手入れ
ケース4

コンセントのお手入れ

家庭用のコンセントは、1口から約15アンペア(消費電力1500ワットに相当)の電気が使用できますが、電気消費量の大きい家電製品の例を挙げると、電子レンジ・電磁調理器・ホットプレート・オーブントースター・自動食器洗い機(1,000~1,300W)、炊飯器・ジューサーミキサー(700~1,000W)、電気ポット・コーヒーメーカー(500~700W)など、キッチンだけでもこれだけあります。
その他の家電でも、掃除機(500W~600W)電気ストーブ(800W~1,200W)コタツ・アイロン(600W~)ドライヤー(1,000W~)※電圧(V)×電流(A)=電力(W)
いわゆるタコ足配線をし、同時に何台もの電気器具を使用すると、コードが過熱して危険です。

起こりうる不具合
作動不良、破損

日常のお手入れ

  • プラグがささったままのコンセントは、そのすき間にホコリが入りやすく、掃除を怠ると作動不良や発火のおそれにつながります(トラッキング火災)。定期的にプラグを抜いて掃除機や乾いた布などでホコリを取り除いてください。
【ご注意】
  • 濡れた手で触ると感電のおそれがありますので注意しましょう。
  • 市販の分岐プラグを使用する際は、電気器具のワット数を確認して使用しましょう。
  • 屋外に設置されているコンセントは防水用カバーがついていても、こまめに点検しましょう。特に雨が降った後などは、泥はねが原因で作動不良を起こしたり、破損したりすることがありますので注意が必要です。

ワンポイントアドバイス

電気設備に限らず、外回り門灯など電球切れなどの問い合わせをよくいただきます。お客さまご自身で、簡単に交換修理できるものは、ご説明含めご案内をさせていただいておりますが、電気設備は専門的な対応を要するケースが多いので何かございましたら、当社にご連絡ください。